2022年(令和4年)度 診療報酬改定率決まる

本体+0.43%とは言うものの……

本体実質わずか+0.03%

リフィル処方導入、乳幼児感染予防策加算打ち切りの費用
-0.2%振り替え分を加えての「公称」+0.23%
ネットでは5回連続の大幅マイナス

 政府は21年12月22日、2022年度診療報酬の改定率を決定。鈴木俊一財務大臣と後藤茂之厚生労働大臣が大臣折衝を行い、合意した。
診療報酬本体は+0.43%とされている。
このうち、①看護職員等の処遇改善に+0.2%、②不妊治療の保険適用に+0.2%。
リフィル処方箋の導入による受診抑制で-0.1%、乳幼児感染予防策加算の打ち切りで-0.1%分を振り替えて、①②を除き+0.23%を公称した。
しかしこれらは点数表内の配分を数字化したにすぎず、実質的にはわずか0.03%の伸びに留まる。
薬価は-1.35%、材料価格-0.02%。
薬価は21年4月にも収載医薬品の約7割を対象に改定されており、医療費ベースで-4,300億円の引き下げが行われていた。
今回もネットでの±は示されなかったが大幅なマイナス改定であることは間違いない。ネットでのマイナス改定は5回連続。
また、異例にも制度改革事項としての7つの項目が列挙され「改革を着実に進める」とされた。
この中には「かかりつけ医機能に係る診療報酬上の措置の実態に即した適切な見直し」や「OTC類似医薬品等の既収載の医薬品の保険給付範囲の見直しなど、薬剤給付の適正化の観点からの湿布薬の処方の適正化」等が盛り込まれており、来年2月の中医協答申まで注視が必要である。

診療報酬改定について(厚生労働省リンク)

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