12月25日、日本医療機能評価機構は「医療事故情報収集等事業」の第63回報告書を公表しました。
分析テーマとして、2020年1月~6月に収集された「リハビリテーションを受けている患者に関連した」ヒヤリ・ハット事例、2020年7月~9月に報告された「手術で切除した臓器や組織が体内に残存した事例」、「温めたタオルによる熱傷に関連した事例」に関して、それぞれ以下のような注意点をあげています。
リハビリテーションを受けている患者に関連した事例
・転倒・転落を防止するためには、患者の状態を評価して介助方法や運動量などを検討し、
患者に応じた適切な予防策を実施する事
・リハビリテーション担当者と看護師、医師などの多職種で、タイムリーに患者の情報を共有
する事
手術で切除した臓器や組織が体内に残存した事例
・腹腔鏡手術では、体内に挿入したものの種類や数を手術に携わっている関係者で共有し、
閉創前にそれらを取り出したことを確認する事
また、切除した組織が複数存在する場合、切除した数と体内から取り出した数、体内に置いて
いる数が一致することを誰がどのように把握して共有するか手順を決めておく事
温めたタオルによる熱傷に関連した事例
・医療機関で、タオルの温め方など温罨法や保温に関する手順を統一して実施し、その上で、
温めたタオルの温度や当て方、当てる時間が患者に適しているかをアセスメントし、
実施中・実施後に皮膚の状態を定期的に観察する事
詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.med-safe.jp/pdf/report_63.pdf
(公益財団法人日本医療機能評価機構医療事故防止事業部)