中医協等ピックアップ
中央社会保険医療協議会が、9月27日に開催され、診療報酬基本問題小委員会と総会が行われました。
診療報酬基本問題小委員会では、入院医療等の調査・評価分科会におけるこれまでの検討状況について中間とりまとめが分科会会長から報告されました。
これらの内容等を踏まえて「一般病棟入院基本料等における重症度、医療・看護必要度」「短期滞在手術基本料」「総合入院体制加算」「救急医療管理加算等」「療養病棟入院基本料」「入院時食事療養等に関する事項」について、引き続き、調査結果ができ次第、速やかに評価・検証を行い、本分科会での意見をとりまとめる方向性を提起しました。
総会では、(1)臨床検査の保険適用について、(2)診療報酬基本問題小委員会からの報告について、(3)横断的事項(その3)について、(4)最適使用推進ガイドラインについて、(5)最近の医療費の動向について議論されました。
関連資料はこちらから↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000178595.html
(1)臨床検査の保険適用について、厚労省担当者より下記検査を提起、承認されました(9月29日付通知、保医発0929第8号、10月1日適用)。
●インフリキシマブ定性(イムノクロマト法)310 点
ア D007 血液化学検査 55 プロカルシトニン半定量の点数に準じる。
イ 本検査は、関節リウマチの患者に対して、インフリキシマブ投与量等の判断のために、イムノクロマト法により測定した場合に、患者1人につき3回を限度として算定できる。
●D006-8 サイトケラチン 19(KRT19)mRNA 検出 2,400 点に、下記留意事項案が承認されました。(非小細胞肺癌が追加された)
留意事項案
1.視触診等による診断又は術前の画像診断でリンパ節転移陽性が明らかでない非小細胞肺癌患者に対して、摘出された肺癌所属リンパ節中のサイトケラチン 19(KRT19)mRNA検出の検出によるリンパ節転移診断及び術式の選択の補助を目的として、OSNA法により測定を行った場合に、一連につき1 回に限り算定する。
(2)診療報酬基本問題小委員会からの報告について
厚労省担当者より、入院医療分科会での議論の中間とりまとめ案が報告、承認されました。
(3)横断的事項(その3)-診療報酬に係る事務の効率化・合理化及び診療報酬の情報の利活用等を見据えた対応について、医療画一化への懸念、医療現場への負担に関して委員より意見が相次ぎました。
(4)最適使用推進ガイドラインについて
厚労省担当者より、ニホルマブ(オプジーボ点滴静注)に係る最適使用推進ガイドライン並びにそれに基づく保険適用上の留意事項(レセプト記載事項等)が報告、承認されました。
(5)最近の医療費の動向について
厚労省より、2016年度の概算医療費は総額41.3兆円で、約0.2兆円減少。伸び率▲0.4%減は、02年度以来14年ぶりの減。
要因は、2015年度にC型肝炎治療薬など抗ウイルス剤の登場、普及により薬剤料が大幅増となったが、2016年度の薬価改定やそれらの薬剤使用量の落ち着き等から相対的に減となります。高齢化の進展と医療の高度化にて医療費が伸びるという基本的な状況に変化はない等が報告されました。
【参考】2018年度 診療報酬&介護報酬 改定の主なスケジュール
12月頃 中医協、診療報酬改定の基本方針策定
12月中旬 介護報酬・基準に関する基本的な考え方の整理・取りまとめ
12月中下旬 内閣、予算編成過程で改定率を決める【介護報酬も】
1月下旬 厚労大臣、診療報酬改定を中医協に諮問
1~2月上旬 介護報酬諮問・答申
2月上旬 中医協、診療報酬改定案答申
3月上旬 厚労大臣診療報酬・介護報酬改訂告示、厚労省診療報酬通知発出