地区医師会との懇談会を踏まえ、京都市当局と懇談!

昨年度、各地区医師会の先生方との懇談会で、協会から国・自治体への医療・介護政策についての要望案をお示しし、いただいたご意見を踏まえ、京都府・市への要望を提出・懇談を進めてきました。

京都府に対しては4月21日に実施。そして先週9月7日(木)、ようやく京都市へも要望を提出・懇談することができました。

京都市に対しての要望は大きく2つに分けました。これは、私たちが一本の要望書にまとめたとしても、その内容は行政側にしてみると複数担当課にまたがっている、ということを踏まえたものです。これは京都市でなくともよくある話です。

わかりやすい例でいうと、医療と介護のことがあります。私たちからすると、医療・介護制度は一体のものです。特に国が「医療から介護へ」「川上から川下へ」、入院医療改革による病床削減・平均在院日数短縮と在宅医療・介護の受け皿機能の「強化」を一体的に進めている状況の下では、別々の話とは到底思えません。しかし、いまだ行政的には別セクションであることが普通です。そもそも、自治体職員のみなさんにとって、医療は京都府の仕事、介護・福祉は市町村が担う、というような意識がずっとあったわけですから、当然でしょう。でも、今やそういう時代は終わりを迎えました。都道府県と市町村が一体となり、医療・介護政策を担わされるのが、今進んでいる改革なのですから。

ということで今回の京都市への要望は、(1)市町村国民健康保険制度に関する要望書と、(2)京都市の保健衛生行政に関する要望書の2本としました。

京都市からは、保健福祉局生活福祉部保険年金課、保健福祉局健康長寿のまち・京都推進室健康長寿企画課、保健福祉局医療衛生推進室健康安全課から、出席がありました。国保の方は、来年(2018年)4月1日から、市町村国保が都道府県単位の保険制度となることを受けたものです。

都道府県化にあたり、国は毎年度定額3400億円の追加公費を行いますが、高い保険料の問題を解決するためにも、現在の定率国庫負担の率そのものを、抜本的に引き上げる必要があることなどを指摘し、京都市として国に要望するように求めました。

保健衛生の方は、今年度から、市内各区の保健センターが「保健福祉センター」になり、最低1人は配置されていた医師が全員1カ所の京都市保健所に集約されたこと。感染症・食中毒の対応も1カ所の「医療衛生センター」に集約されたことを受け、本当にこれで大丈夫なのか?と問う内容にしました。

時間が短く、当局の考えを聞くだけでほとんど時間がなくなってしまいましたが、出席いただいた地区医師会長の先生方からは、結核をはじめ、感染症防止に向けた自治体と地区医師会・医療機関の連携がもっと強化される必要があるというリアルな訴えもしていただきました。

国保行政も、公衆衛生行政も、区役所と地域の医師が綿密に相談し、連携してつくりあげてきたものです。その伝統を引き継ぎ、京都市が市民の生命と健康を守る砦として、これからも機能しつづけるよう、協会は今後も意見を発信していきたいと考えています。それから、介護問題についても別途、要望を整理し、懇談を求める予定です。

要望事項はこちらから

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