日本医療安全調査機構は、「注射剤の血管内投与後に発症したアナフィラキシーによる死亡」事例について、警鐘レポートとして注意喚起しました。
機構では、収集した院内調査結果報告書を整理・分析し再発防止策として提言にまとめており、提言第3号「注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡事例の分析」の公表(2018年)以降、造影剤、抗菌薬、抗悪性腫瘍剤などの注射剤を血管内投与した後にアナフィラキシーショックに至り、死亡した事例が19例(成人)報告されています。
また、約7割に初発症状として皮膚症状(瘙痒感 紅潮・発赤)がみられず、注射剤投与から初発症状出現まで2分(中央値)、初発症状出現から心停止まで7分(中央値)だったと報告しています。
レポートでは、
・ショック状態に至る前に、注射剤投与後に初発症状が出現した時点で、皮膚症状がなくてもア
ナフィラキシーを疑い、直ちに緊急コール ・ アドレナリン筋肉内注射を行う。
・アナフィラキシー対応の備えとして、直ちに緊急コール・アドレナリン筋肉内注射ができるよ
うに、緊急対応のプロトコールを作成し、周知、訓練する。
としています。
詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.medsafe.or.jp/uploads/uploads/files/02_keisho_report.pdf
日本医療安全調査機構 警鐘レポートNO.2より)