医療者の“プロ”としてのコミュニケーション力を磨く 接遇マナー研修(中級)  PDF

 協会は「接遇マナー研修会(中級編)」を9月12日に協会会議室で開催。9医療機関12人が参加した。講師は鰍iAPAN・SIQ協会の米谷徳恵氏。前半は「医療接遇〈初級〉での学び」の題で接遇マナー研修会(初級編)の内容の振り返りを行い(写真)、後半は「ご意見初期対応」の題で患者対応、「働きやすい院内環境を目指して」の題で部下・後輩指導を研修した。協会の接遇研修は参加者同士であいさつや所作、言葉遣いなどを確認し合う実践形式が毎回好評を博しており、参加者はペアになってロールプレイング(実践練習)などに熱心に取り組んだ。以下、参加記を掲載する。

風通しの良い医院で、スタッフの関係性を強みに

小川医院(上京東部)
小川 絵美

 この度は医療接遇研修〈中級〉〜医療接遇の醸成〜へ参加する機会をいただきありがとうございました。私は受付事務として2年ほど働いています。医師や看護師がその高度な専門性を活かして活躍する医療機関において、医院の受付事務は特に専門教育を受けなくても働くことができますが、最初に患者さんと出会う、医院の顔とも言える重要なポジションだと日々感じています。これまで、受付事務としてのマニュアルや教育体系などがなく自分自身の価値観に頼った接遇にならざるを得ず、今回の医療接遇研修という学びの場を得て、私自身のこれまでの接遇対応が良かったのかどうか振り返り学びたい、医療接遇の専門性とはどういったものだろうと思い、参加しました。
 今回の中級研修を受け、たくさんのことを学びましたが、その中でもご意見初期応対(クレームを未然に防ぐ応対)と働きやすい院内環境について感じたことを書いてみたいと思います。
 患者さんからご意見を頂戴する際、受付で最初に聞くことがやはり多いのではないかと思います。苦情を言われる患者さんに、相互尊重の心を基本に誠意を持ち、謙虚な姿勢でお話をしっかりと正確に伺い、迅速に対応すること、クレームと恐れずご意見と思い、お気持ちを伺う姿勢で対応すると学びました。苦情を言う方も嫌な気持ちになるもの、言って下さるだけ愛情があると感じ、最後まで聞き切ることの大事さ、またスタッフが一人で苦情対応に回った際には、通常業務も回しつつ他のスタッフでそのスタッフの状況を確認し、任せきりにはしないなどの重要性も感じました。普段からいわゆる“ホウレンソウ”などのコミュニケーションがしっかりと取れている風通しの良い働きやすい院内環境なら、自然にそのような事態の時に普段の関係性が強みとして発揮されるではないかと思いました。
 緩急織り交ぜた素晴らしい研修をして下さった米谷先生、機会を与えて下さった関係各所の皆さまに感謝申し上げます。

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