地区医師会との懇談会を開催 ご出席とアンケートのご協力を  PDF

 協会は24年度の地区医師会との懇談会を10月より開始した。今年度は「社会保障制度の行方と医療提供体制改革」をテーマに意見交換している。ぜひご出席いただき、忌憚のないご意見をお寄せいただきたい。併せてアンケート「今後のさらなる『改革』」へのご協力をお願いしたい(6面に案内)。

中京東部・中京西部医師会と懇談
10月25日 ウェブ会議
かかりつけ医機能報告制度の新たな
患者負担に結びつけてはならない

 協会は10月25日、中京東部・中京西部医師会との懇談会をウェブで開催。2地区から6人、協会から5人が出席した。中京西部医師会・正木淳会長からの開会あいさつの後、協会から「社会保障制度の行方と医療提供体制改革」をテーマに意見交換した。
 国は外来医療の流れ・機能分化を推進すると同時に、かかりつけ医機能を持つ医療機関の明確化を図るため、2025年4月から「かかりつけ医機能報告」制度を導入する。これに対して地区からは「報告内容の1号機能と2号機能の違いは何か。実際の標榜科目と診療科に差が出てくるのではないか。例えば専門科以外の診療科でかかりつけ医登録をして、患者はそれを見て受診することになり、混乱を招くのではないか」との意見が出された。
 協会からは「1号機能は医療機関がどの診療科や疾患のかかりつけ医となるか。2号機能は通常の外来だけではなく、診療時間外の対応、入退院における病院との連携、在宅医療の体制、介護サービスとの連携等の機能を有しているかを報告する。国はこの報告制度を利用して、患者がかかりつけ医でない医療機関を受診した場合に、特別料金を負担させることを考えているのではないか」と回答。さらに地区からは「かかりつけ医でないだけで、特別料金を負担するのは大変おかしな話だ。阻止していかなければならない」との意見が出された。
 その他、いまだに解消されない医薬品供給不足問題や診療報酬改定に関して地区から「自院は外科系のため、局所麻酔剤を使用しているが、キシロカインもマーカインもない。どうやって診療をすれば良いのか。外科系の診療報酬は難易度によって点数化されている。難易度だけではなく、処置に要する時間や人件費も含めて評価してほしい」との要望が出された。協会からは「厚生労働省は医薬品供給不足問題に関して、さらなる対応を進めていくとの態度を示し、現場の窮状もある程度理解している。しかし自由競争の原則の下で、製薬会社に対して口出しができない。診療報酬に関しては厚生労働省や中医協の力が弱まっており、財務省の言いなりになっている。財務省や財務金融委員への働きかけを強めていきたい」と述べた。

出席者11人で開催された中京東部・中京西部医師会との懇談

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