シリーズ 施設基準適時調査対策のポイント15  PDF

入院基本料共通事項 その1

 とりわけ数字で定められた施設基準については注意したい。基準を満たしているか否か白黒付きやすく、満たさない場合には、施設基準の自主返上や、自主返還が求められやすいからだ。
 入院基本料共通事項の中では、適時調査で重点的に確認する事項として、平均入院患者数と平均在院日数があげられている。平均入院患者数は、必要となる看護配置数の元となるため適切に計算したい。平均入院患者数の計算(算出)根拠となる書類を見せるよう求められるので、計算の元となった数字や計算過程まで確認されると考えなければならない。これは平均在院日数の計算についても同じことが言える。平均入院患者数の管理やベッドコントロールがうまくできていないと、結果的に看護配置数が足りないことにつながる可能性がある。
 看護配置に関連しては、数字により定められた施設基準が多くある。①看護職員等の配置数②正看比率③重症度、医療・看護必要度④月平均夜勤時間数⑤複数夜勤体制等である。
 ①②については、先ほども述べたように、平均入院患者数により必要配置数が変動するので注意したい。①は暦月単位で計算し、届出添付書類様式9を用いて管理するものが多い。例えば様式9により、19年2月の看護職員等の配置実績を確認する場合、平均入院患者数は18年3月~19年2月の数字を用いて計算した数となることから、看護職員等の配置数はもちろん、平均入院患者数も2月末日を終えないと確定しないため注意が必要だ。

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