訃 報 濱中信孝先生がご逝去  PDF

訃 報   濱中信孝先生がご逝去

 元京都府保険医協会副理事長の濱中信孝先生(78歳、中京西部)が、2月11日にご逝去されました。濱中先生は、京都府保険医協会において1985年から理事、93年から98年度まで副理事長に就任され、総務、政策の分野で長きにわたり協会活動に携わっていただきました。先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

追悼 濱中信孝先生/山田亮三(名誉理事長)

 先生は大病が癒えて久しく平穏に過ごされておられました。そんなある日に、デッサンの個展に招いていただいたことがあります。伸びやかに、力強く、線のみで描かれた裸婦像群には、いのちへの慈しみと畏敬とを感じました。先生はとても幸せそうでした。にもかかわらず、この度は新たな病に向き合うことになられ、それを従容として受け入れる道を選ばれました。そして、与えられた人生を全生命力を激しく燃やしつつ全うされた先生の生き様を思うと、私は胸を引き裂かれます。

 残された奥様は淋しさにうちひしげられておられますが、先生の大きな家族愛に育まれてこられた子どもさんたちやお孫さんたちに支えられて、きっと立ち直られる日が来ると思っています。

 保険医協会で一緒に仕事をさせていただいた頃のことが鮮やかに蘇ってきます。振り返ると、私たちはバブル崩壊や自社55年体制終焉という激動の時代の渦中にありました。医療費への国庫負担削減策に抗して、先生は一途に信じた政策要求を掲げて進まれ、とても頼もしいものでした。しかも、ありのままで素直な振る舞いと明るい雰囲気とが、私たちを大いに和ませてくれました。本当にありがとうございました。

 私たちの年齢になると別れがしきりです。また別れを重ねて寂蓼ひとしおです。

 濱中信孝先生の御霊の安らかならんことをお祈りします。

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