わたしのすすめる 3Dプリンタ活用法
心臓を作ってみた!
このところテレビなどで3Dプリンタについて報道されることが多くなりました。
小生も少なからず興味をもっていましたが、きっかけがありましたので昨年暮れに最も安価なものを購入して、それがどんなものであるかを使ってみようという気になりました。
パソコンはすでに長年経験があり、電子カルテ、医療請求事務関係など自作の物を使用してきましたので、3Dプリンタの場合はモデリングをどのように行うのか、やってみたいと思いました。まだ短期間でありますが、人体の内臓のいくつかを実際にモデリングしてみました。若いころに心臓カテーテルの仕事をやっておりましたが、始めたころは心室、心房、弁、血管の位置関係が立体的にイメージできなくて先輩と改めて解剖学教室を訪れたことを思い出します。
一つ立派なモデリングをして、もしそのファイルを共有できるならば、あとは自由にmodifyできますし、いろんな角度から中の構造を見ることもできる、機械がいくつでも勝手に作ってくれる等、用途が広がると思われます。
開業医が日常的にインフォームド・コンセントに役立てることができるか、よく分かりません。模型の素材はいろいろあり、外科手術の前の準備、ロボットの練習用など、どんな使い道があるか研究されることでしょう。
医学生にとって、解剖の神聖な意味合いが変わることはありませんが、構造的な理解のためなどには大いに役立つことでしょう。
寄稿後の体験から3Dプリンタの購入にあたりましては、アフターサービスの確認が極めて大切であると痛感いたしました。(綴喜・渡部 成)