私の教訓 付き添ってきた人の 呼び方について 柳川 哲二(綾部)  PDF

 ある日、男性に付き添って女性が来院した。男性はずいぶん若く見えたが女性は少し老けて見えた。私は母親が息子を連れてきたものと思い込み、女性の方を「お母さん」「お母さん」と呼んでいた。しかし2人は夫婦であり女性は妻であった。夫に付き添って妻が来院したものであった。失礼なことを言ってしまった。後々まで気が重かった。
 またある日、初老(に見えた)男性が子どもを連れて、来院した。私はお爺さんが孫を連れて来院したものと思い込み、男性を「お爺さん」「お爺さん」と呼んでいた。しかし実際はお父さんであった。失礼なことを言ってしまったとずいぶん後悔をしたことであった。
 女性は年齢に敏感であるから特に注意を要する。
 女の人が子どもを連れて来院した時は、お婆さんが孫を連れてきたのかなーと思ってもお婆さんと決して呼んではいけない。お母さんと呼ぶことにしている。お婆さんをお母さんと間違えても、「ずいぶん若く見えましたので、お母さんかと思いました」と言い訳しておけば別に気分を害することはない。逆にお母さんをお婆さんと間違えて呼んでしまっては、後で訂正のしようがなくなる。気分を害すること必定である。誰でも人は若い目に若い目に見てあげた方が良い。夫婦かなーと思っても娘さんですか? と言っておいた方が安全である。時には本当に娘であることがあってビックリすることがある。
 常に相手の気持ちになって、言葉遣いには注意しなければいけないと今更反省している次第です。

ページの先頭へ