私のお正月 ごく普通の年末年始 戎井 浩二(山科)  PDF

 大晦日、夜明け前に起きて錦の「三木鶏卵」に並んでだし巻きを3本買い、家に戻って妻が剥いておいた頭芋を圧力釜で蒸す。
 家の片付けをして、午後はデパートでおせち料理と花びら餅の受け取り。夕方までには3人の子どもたちがそれぞれ帰省、賑やかとなる。
 紅白歌合戦の始まる頃、家族全員で年越しそばをいただく。久しぶりの家族全員での食事。食べ終わると紅白や年末特番を見る者、ネット動画を見る者、それぞれに分かれてリラックス。午前0時に新年のあいさつをしてそのまま就寝。
 元日はゆっくり起きて、9時から改めて新年のあいさつ、おせちに手をつける。雑煮は白味噌仕立て。昨日蒸した頭芋がどんと鎮座。子どもたち若者はどうも頭芋が苦手らしい。昼から梅宮大社に初詣。猫で有名になる前からいつもここ。墓参りを済ませて、その足でグループホームの義母に会いに行く。
 2日は昼にはおせちをだいたい食べ終わり、午後から北野天満宮に初詣。夜はお待ちかねのすき焼き、若者はこっちの方が嬉しいかも。
 3日から子どもたちはそれぞれ職場や学校のある地に戻り始め、4日にはまた夫婦2人とネコ1匹の生活に戻る。ちょっとホッとする。
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 以上、ここ最近の年末年始の光景をまとめてみました。私の勤務医時代や開業初期は、年末年始は当直だったり、子どもの受験などで落ち着いて年始を寿ぐことが難しかったのですが、ここ5年ほどはようやくこのような流れが定着しました。
 しかし還暦を過ぎると、このような何気ない正月がとても貴重なものに思えてきます。残念ながら義母はグループホームですが、正月に会いに行けばしっかり昔のことを思い出してくれます。
 これから何年先も家族みながずっと健康で、このような正月を迎えられることを祈るばかり。ささやかな幸せを感じられる、ごく普通の正月が好きです。

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