私の趣味 連想ジグソーパズルで楽しみましょう 長澤 史朗(伏見)  PDF

 これまでに訪ねた街、想い出に残る旅番組、感銘深い歴史小説などの情報を刻んだ多数のピースを、時代ごとに重ねた地図に、ジグソーパズルのようにはめ込めば、楽しみながら御利益にあずかれそうです。これまでに山梨県の北杜市あたりをたびたび訪ね、群馬県の高崎・渋川・沼田あたりまで足をのばしてきました。ここでは時代ごとの中山道を連想して、高崎から京都まで記憶が残るピースを並べてみます。
 高崎(中山道13宿)は関東と越後を結ぶ三国街道の始点、上杉謙信は10回以上もここを南下して攻め入りました。西に碓氷峠を超えれば長野県の軽井沢(18宿)に至ります。碓氷峠が急峻であったため、明治初期の鉄道計画で有力候補だった中山道線は実現しませんでした。
 追分(20宿)で北国街道が合流、加賀の前田家は北陸街道をも経由して13日間で江戸に参勤しました。北方にそびえる浅間山の大噴火、嬬恋村は全滅、吾妻川・利根川から江戸にかけて甚大な被害が発生しました。下諏訪(29宿)で甲州街道は終え、中山道は塩尻(30宿)に続きます。塩尻からは北に松本さらに千国街道、南に三州街道が「塩の道」として発達しました。藪原は69次540㎞の中山道の中央に位置し、トランス・ジャパン・アルプス・レースが交差します。美濃街道は垂井(57宿)と熱田神宮門前の宮(東海道41宿)を結び、信長の美濃攻略、賤ケ岳や関ヶ原の戦の舞台でした。また江戸から京へ東海道・美濃街道・中山道と旅すれば、中山道の碓氷峠・木曽の桟・太田の渡し、東海道の七里の渡し・鈴鹿峠などを避けることができました。琵琶湖岸を南下し草津(中山道68宿、東海道52宿)で東海道と合流します。
 時とともに薄らぐ記憶を定着させたり更新したりする努力は脳の活性化に役立つようです。グーグルマップで想い出の地を訪ねるのも楽しいものです。眠れない夜にパズルで遊べば、羊の数を数えるよりも自然の眠りに誘われます。自分独自の連想ジグソーパズルを作って壮大な時代ドラマをお楽しみ下さい。

ページの先頭へ