山科医師会と懇談2月27日 ウェブ会議 24時間体制のかかりつけ医は負担大マイナでは直近情報が確認できず  PDF

協会は山科医師会との懇談会を2月27日にウェブで開催。地区から10人、協会から6人が出席した。
 山科医師会の榎堀徹副会長の司会で開会。冒頭、同会の須雅史会長より「医療保険制度が複雑かつ煩雑になり、困っている医師は多い。懇談会でしっかりと勉強したい」とあいさつがあった。鈴木理事長のあいさつの後、社会保障制度の行方と医療提供体制改革について意見交換し、協会より各部会からの情報提供を行った。
 かかりつけ医機能報告制度に関して、地区より「今後かかりつけ医は24時間体制が必須で、医師個人の負担が増えてくるのではないか」「国は訪問診療を訪問診療専門の医療機関に全部任せていくのか」など意見が出された。協会より「訪問診療専門の診療所は増えているが、地域全体をカバーできないだろう。今まで通院していた人を対象に、外来が難しくなった患者を訪問している診療所もあり、ともに訪問診療を担っている」と述べたことに対して、地区は「在宅医療の委員会には地区内に複数ある訪問診療専門の診療所も出席して一丸となって取り組んでいる」と応じた。
 また、医療DXが話題となり、地区より「マイナ保険証で病歴等の医療情報を見ることができるが、1〜2カ月前の情報しか見られない。直近のものが見られるようにすべきだ」との意見に対して、協会は「本来、医療DXはデータの共有などのメリットもあり、進めることに異論はないが、政府の進めている医療DXで、例えば処方情報はレセプト情報から抽出するので1〜2カ月前の情報になる。直近の他院受診での服薬情報は分からない。それならお薬手帳の方が有用だ。リアルタイムな情報が分かるようにすべきだ」と回答した。
 その他、診療報酬改定、社会保障の財源などで多岐にわたる質疑応答があった。
 最後に山科医師会の小川純己副会長より「今後とも山科医師会と協会が一体となって活動していきたい」とあいさつがあり、閉会した。

出席者16人で開催された山科医師会との懇談

ページの先頭へ