財務省は10月25日に開催した財政制度等審議会・財政制度分科会で、2018年度診療報酬・介護報酬同時改定に向け、診療報酬は「2%半ば以上のマイナス改定が必要」、介護報酬も「マイナス改定が必要」との方向性を打ち出した。
財務省資料によると、国民医療費は過去10年で年平均2・5%のペースで増加し、うち高齢化等の要因による増加は1・2%だと説明。医療費の伸びを「高齢化等」の範囲内とする必要があるとした。さらに、診療報酬本体の水準は、賃金や物価の水準と比べて高い水準となっており、国民負担の抑制や制度の持続可能性の観点から是正する必要があると主張。改定が一定程度マイナスであっても、診療報酬総額は増加するため、「医療機関の増収は確保される」とも述べている。
診療報酬は02年度から4回連続のマイナス改定で地域医療の崩壊が叫ばれ、政権交代でいったんはプラス改定に転じたが、14・16年度と連続して実質マイナスが続いている。協会は技術料の正当な評価のための診療報酬本体の大幅な引き上げと、薬価・材料の引き下げ財源を診療報酬本体へ補填することを求めている。会員から寄せられた320筆の要請署名を手に、10月31日には厚生労働省を訪れて要請(後日報道)を行うとともに首相、財務相らに要請署名写しを送付した。
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