私のペット 我が家のペット遍歴  PDF

私のペット 我が家のペット遍歴

今村貞洋(右京)

 最初に猫を飼ったのは私が小学校3年生の時、母が拾ってきた黒白の子猫であったが、当時は子どもでもあり又、外で放し飼いにしていたせいもあってか彼には申し訳ないが余り詳しい思い出はない。

 その後学生時代に白いメス猫を飼っていたが飼って一年ほどで病気で亡くなってしまった。

 その後卒業して医師になり2000年の年初めに当時赴任していた浜松のペットショップで元気なロシアンブルーのオスの子猫を見つけたわけだが、彼は本当に長生きした。妻は京都の出身で、私が静岡、滋賀と病院を替わる度に転居を繰り返した訳だが、友達のいない異郷の地で私が仕事に出て家をあけている間、随分と心の支えになってくれていたようである。

 長男が生まれた時には危害を加えはしないかと一時実家に預けることも考えたが、結局そのようなことは一度もなかった(逆に当時赤ん坊の長男が尻尾をわしづかみにして引っ張ってもじっと耐えていることもあった)。

 若い頃はカーテンを駆けあがったりベランダのセミをとってきたりしたこともあったが、さすがにここ1、2年はソファーで眠っていることが多かった。そして覚悟はしていたが今年の春に肺炎で死んでしまった。

 16年も一緒にいた猫の死は流石にこたえたが、逆に猫のいない生活もやはり寂しく、つい2週間前に新しい子猫を性懲りもなくまた買ってしまった。

 今回は茶色のベンガル猫だが、この種は山猫の血が濃く入っており、かなりのやんちゃ坊主である。まだまだ慣れない時期で昨日も早速手を引っ掻かれたが、前猫の若かりし日を思い出しそれもまた懐かしく、これから徐々に家族の一員となってほしいと願うばかりである。

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