国税局交渉 事前通知にない調査は違法! 近畿ブロックで改善求める  PDF

国税局交渉 事前通知にない調査は違法! 近畿ブロックで改善求める

 保団連近畿ブロックは2月13日、大阪国税局と懇談を行った。当日は安藤元博大阪協会副理事長・保団連理事、伴貞興理事、早田寿夫大阪歯科協会理事、内田亮彦京都協会副理事長、事務局合わせて14人が参加。大阪国税局からは、山根憲司総務課長補佐他1人が対応した。

 懇談は、安藤保団連副会長のあいさつで始まり、13年12月24日付で提出した「税務行政の改善を求める要望書」で改善を求めた17項目に基づいて進められた。特に、13年1月から改正国税通則法が施行されているため、「事前通知」と異なる税目・期間の調査は違法行為であり、質問検査権の範囲は「事前通知」した税目・期間に限定されることを職員に徹底すること、「事前通知」を回避するために行政指導の形式をとった「おたずね」による実質的な調査をやめるよう求めた。

 国税局からは、事前通知で示した税目・期間以外の調査が必要になった場合は、改めて事前通知を行った上で調査をすべきとの要望に対して、そういう事例はあってはならないことで実際に事前通知から逸脱した調査があれば抗議していただいたらよい、職員の教育も徹底したいとの回答を得た。また、事前通知は書面によることを求めたが、関係部署に要望を伝えるという回答にとどまった。

 カルテについては、医師には守秘義務があり、患者との信頼関係を損ねるので開示や持ち帰りを求めないこと、および求めに応じないことをもって調査拒否とみなさないように求めた。カルテの提示・提出・留置きを求められても、税務職員の不祥事などで税務職員の守秘義務を疑ってかからざるをえないという意見に対し、事態を厳粛に受け止め、信頼される税務行政となるよう職員を教育するしかない、再発しないように努めると回答した。

 最後に京都協会内田副理事長より、我々は脱税を許すものではなく、それを擁護するものでもない。これからも健全な税務行政が運営できるようお願いしたいと述べるとともに、税務職員の不祥事根絶について綱紀の粛正を求めた。

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