原発を知る・被曝を知る/飯田理事が市民対象に学習会  PDF

原発を知る・被曝を知る/飯田理事が市民対象に学習会

 協会は11月12日に登録会館ホールにおいて、当会の飯田哲夫理事を講師に、を開催。参加者は27人であった。

 学習会では、今回の福島第一原発における冷却材喪失事故について、津波ではなく地震が原因で起こった疑いに言及。そもそも原子力委員会は原子炉立地審査指針において、立地条件を「大きな事故の誘因となるような事象が、過去に起こっていなかったことはもちろんであるが、将来においてもあるとは考えられないこと」としていることなどに触れ、にも関わらず、今回の事故を受け、津波対策の強化を行うということは、この立地審査指針に明らかに反していることなど、事故の実態について解説を行った。

 また、放射線の分子を切断する作用が、人体へ障害を引き起こすという被曝の仕組みを丁寧に説明。被曝量に応じて確実に障害が起こるという確定的被曝と、被曝量がゼロでない限り障害の起こる可能性が払拭できない確率的被曝や、食品被曝への考え方などを述べた。

 飯田理事は、放射線の半減期を短くする方法や、DNAの切断を防ぐ方法、切断された細胞を修復する方法を人類は持っていないということを理解し、できるだけ遠くに長く逃げて、被曝しないようにするしか避ける方法はない。原発は平常運転時でも、放射線管理区域において人の手を使い、メンテナンスなどを行う。労働者の被曝は避けて通れず、そうした犠牲の上に成り立っている豊かな生活というものを、我々は見直していかなければならないと強調した。

 講演の後、参加者から活発に質疑が出され、盛会裏に終了。「分かり易かった」「先生がご自分の言葉で話されたので、良かった」「原発をなくしていくことの大切さがわかった」などの声が寄せられた。

 また、10月29日に開催された兵庫県保険医協会・明石支部の第28回支部総会においても、飯田哲夫理事を講師に、講演「原発を知る・被曝を知る」を開催。講演後は映画「祝の島」の上映会が行われた。参加者は106人。

環境対策学習会「原発を知る・被曝を知る」にて、原発問題で講演する飯田理事
原発問題で講演する飯田理事

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