医界寸評  PDF

医界寸評

 最近、小生の医療機関では珍しく待合室が患者であふれかえっている。インフルエンザワクチン接種のためである。インフルエンザワクチンといえば、少し前の話であるが、昨年度の「新型」インフルエンザワクチンの返品通知が来て返品した。どうせ受け付けるならばもっと早いタイミングで通知してもらえていれば、感謝の気持ちもわくのだが、なぜ今頃になって、という気持ちの方が強かった。返品できないものと、処分してしまった医療機関もあったと聞く

▼今年の問診票は官製のためか、とても読みづらく、窓口で混乱の元になっている。特にワクチンが3種類(3価ワクチン、昨シーズンの「新型」インフルエンザワクチン、輸入ワクチン)あって、それを選択するというのが一番わかりにくいらしい。実際には3価のもの1種類しか使わないのだから、現実に即した書き方をしてもらえると助かるのだが、そういうわけにはいかないのだろうか

▼役所がこういう表現をするのは仕方がないのかもしれないが、それをそのまま報道するマスコミも如何なものか。電話での問い合わせで「どのワクチンを使っているのか」がかなりの件数を占めている。聞いてみるとテレビでそう言っていたそうである。マスコミはわかりにくい情報をかみ砕いて報道することも使命ではないのだろうか。いつからマスコミは役所のスポークスマンになってしまったのだろうか。(内)

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