「福祉国家と基本法研究会」が公表した第1次草案の基本骨格(2010.10.24)
社会保障憲章2011
はじめに──いまなぜ社会保障憲章か
1.社会保障への期待と需要の増大
(1)雇用と労働条件の大幅な悪化による勤労収入の減少
(2)低生産性産業と地方への所得再分配政策の大幅な後退と中山間地の放棄
(3)高齢化、世帯人数の減少、女性の労働力化の進展による社会保障需要の増大
(4)人間の尊厳と自己決定を尊重した社会保障がグローバル・スタンダードに
(5)個別的かつ総合的なケアの必要性の増加
2.日本の社会保障の岐路
(1)社会保障需要急増への「後ろ向きの対処」と「小さな政府」圧力
(2)社会保障構造改革の実際
(3)社会保障の岐路
(4)「新たな福祉国家」の選択
3.実現すべき社会保障原則(賃金・雇用などにおける原則を含めて)
3−1人権としての社会保障の諸原則──総論
<権利性の原則>
<保障水準に関する原則>
<公的責任と制度運営に関する原則>
<企業の責任>
3−2各領域における諸原則
(1)適職・妥当な処遇で働く権利の保障(労働権の保障)
(2)基礎的社会サービスの現物給付を公的責任で保障
(3)重層的で空隙のない所得保障による普遍的な貧困予防・救済
(4)居住保障
(5)健康権保障
3−3制度のあり方と運営にかかわる諸原則
(1)ナショナル・ミニマムとシビル・オプティマム
(2)大きな公的財源・社会保障財源の確保と財政原則
(3)社会保障における普遍主義
(4)社会保障原則と社会保険
社会保障基本法2011
(1)基本法の目的(第1条)
25条に基づく権利と社会保障制度の全体像を明らかにする
既存の制度、法律、運用、判例の見直し、点検
(2)社会保障の権利の無差別平等原則(第5条)
(3)個人尊重原則(第6条)
(4)普遍主義給付原則(第7条)
(5)必要十分性原則―専門家の専門的判断に従った給付(第8条)
(6)ナショナルミニマム保障原則(第9条)
(7)国と地方自治体の責務(第10条)
(8)社会保障と財政原則(第11条)
(9)企業の社会的責務(第12条)
(10)税・保険料の応能負担原則(第13条)
(11)費用負担の減免請求権(第14条)
(12)基礎的社会サービスの利用料無料(第15条)
(13)社会保険の保険主義的運用の禁止(第16条)
(14)提供主体の非営利原則(第17条)
(15)社会保障従事者の権利(第18条)
(16)手続的権利と制度―第3章
(17)各論的権利―第4章