TPP参加反対京都府民集会アピール  PDF

TPP参加反対京都府民集会アピール

 2010年10月に菅首相(当時)がTPP交渉への参加検討を表明して以来、政府は一貫して交渉参加への意欲を示し続けてきました。11月20日にはASEAN首脳会議に参加した野田首相が、オバマ米大統領に対して「参加に向けて関係国と協議することを決定したときの決意は変わっていない。課題を乗り越えるべく、日米間の協議を加速したい」と表明しました。

 こういった流れの中、12月16日投開票の衆議院総選挙では、TPP参加問題が大きな争点の一つになってきています。

 私たちは、日本がTPP交渉に参加することには反対です。

 理由は明白です。この「聖域なき関税・非関税障壁撤廃」の枠組みは、日本国民の日々の暮らしを守ってきた様々な仕組みを破壊し、二度と取り返しのつかない事態を招くからです。

 農林漁業や医療の分野では、暮らしを支えてきた従事者の営みが破壊され、安心で安全な魚や農産品の提供ができなくなり、国民皆保険制度と医療の提供が破壊される事は明白です。雇用・労働の分野では、これまでも引き下げ、改悪され続けてきた賃金・労働条件が、海外市場での競争力強化や外部圧力を理由に大きく破壊されてしまいます。

 TPP推進派や容認派は、日本の優れた農業技術をもってすれば、農業は崩壊するどころか日本を支える輸出産業になると言いますが、むしろ遺伝子組み換え食品や防腐剤にまみれた海外の安い食品が輸入され、農業とともに国土が破壊されてしまいます。非関税障壁の撤廃によって規制緩和が進めば、多くの海外資本によって国内の企業活動が活性化し、経済が上向くと言いますが、これまで進められてきた規制緩和で潤ったのは一部投資家やグローバル大企業だけで、決して私たち普通の国民や中小企業ではなく、景気も向上しませんでした。

 それどころか、TPP協定に盛り込まれる「ネガティブリスト方式」「例外の例外規定」「逆進防止条項(ラチェット条項)」「未来最恵国待遇」「投資家対国家間紛争解決条項(ISD条項)」などの条約の仕掛けを見れば、憲法や今まで国民生活を守ってきた多くの法律や条例を踏みにじり、国民の暮らしと安心安全を守ってきた諸制度が危機に瀕することは明らかです。

 今日ここに集った私たちは、分野や立場を超えてTPP参加反対の一点で集まった団体と個人です。私たちは、私たちの声を広く国民に届けるとともに、来る総選挙に立候補するすべての候補者と政党に訴えます。

 「日本は、環太平洋経済連携協定に、けっして参加してはいけない」と。

 各政党と候補者が、その立場に立ちきることを強く訴えるとともに、日本政府がTPP参加交渉への参加を断念するまで、粘り強い運動を続けていくことを誓って、本日の集会アピールとします。

2012年11月23日
TPP参加反対京都府民集会参加者一同

TPP参加反対 京都府民集会 実行委員会&賛同

●実行委員会団体

京都府保険医協会
京都府歯科保険医協会
農民組合京都府連合会
京都府農協労連
京都医療労働組合連合会
京都社会保障推進協議会
京都地方労働組合総評議会
全国一般京都地方本部
京都民主医療機関連合会
京都府商工団体連合会
新日本婦人の会京都府本部
全京都建築労働組合
生活協同組合 コープ自然派京都
京都生協労働組合
全国福祉保育労働組合京都地方本部
京都自治体労働組合総連合
京都市職員労働組合
京都府職員労働組合連合
京都教職員組合
全京都生活と健康を守る会連合会

●賛同団体・個人

一般社団法人京都市西陣医師会
社団法人中京東部医師会
中京西部医師会
社団法人下京西部医師会
山科医師会
社団法人伏見医師会
綴喜医師会
船井医師会
一般社団法人舞鶴医師会
社団法人与謝医師会
全国保険医団体連合会近畿ブロック
公益社団法人京都府放射線技師会
一般社団法人京都府臨床検査技師会
一般社団法人京都府理学療法士会
京都母親連絡会
京都高令者退職者協議会
アジェンダ・プロジェクト
農林業と食料・健康を守る京都連絡会
きょうされん京都支部
京都市立高等学校教職員組合
滋賀県農民組合連合会
農民組合大阪府連合会
兵庫県農民運動連合会
農民運動奈良県連合会
和歌山県農民農業団体連合会
郵政産業労働者ユニオン京都府協議会
京都地域人権運動連合会
使い捨て時代を考える会
自由法曹団京都支部
乙訓医療生活協同組合
3・11後の安全なくらしを考える会
日本共産党京都府委員会
新社会党京都府本部
石束 輝己
市田 忠義
井上 哲士
内富 一
岸本 正美
草木 慶治
佐々木 佳継
佐藤 誠
澤 松男
松尾 孝
吉見 純男
渡辺 信夫

協会のTPPブックレット好評販売中

本田宏氏、岡崎祐司氏が絶賛!

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本田宏氏(済生会栗橋病院)
絶賛推薦!「日本の国民皆保険制度は空洞化する」
これが一番適確な表現かも知れません!

岡崎祐司氏(佛教大学社会福祉学部教授)
選挙前だからこそ、皆さんにぜひ読んでほしい!
米国従属的な経済戦略が、国民から安心できる医療を奪う姿をリアルに。
TPPがわかっている人にもいない人にも!

「TPPは国民医療を破壊する―

 韓米FTAに学んだ医療者からの訴え」
京都府保険医協会、かもがわ出版、2012/11 1,050円 (税込)

会員には11月25日発行のメディペーパー京都11月号に同封してお届けしています。忘れずにご開封下さい。

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