茂木健一郎氏が「アハ!体験」(a-ha! experience)という人間の脳の不思議な能力を紹介している。この「アハ!体験」は先端の脳科学で注目されているとしている。画像の一部が徐々に変化し、その変化に気が付いたり、白黒が強調された写真をじっくり見ている間に、その中に隠されたある画像が目の中に飛び込んでくる。その瞬間「ああ、そうか!」と感じる。そういった心の動き、感覚を体験することで、「関係する脳の回路が強化され、わからなくてもじっくりと考え、ひらめきを育むことの大切さを楽しみながら学ぶことができる」という。これが「アハ!体験」である。こういった画像をみて「アハ!体験」をすることはとても面白く、興味を持つ▼さて今、社会保障が徐々に壊され、本来の社会保障の理念からはかけ離れたものになっている。そして、今後も加速度をもって改悪が進められていこうとしている。ただその改悪によって起こってくる医療や社会の変化が、すぐに私たちに実感として感じることができないことが多い。いざ実感として私たちに迫ってきたとき、「ああ、そうか!」と気づくのでは遅すぎる。すでに後戻りできない状況に陥っているからだ▼私たちは情勢の変化をしっかり見つめていく心構えが必要であり、その変化にしっかり声を上げ対抗構想を出すことが求められる。(治)
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