安倍首相が今国会で最優先と位置付けるTPPの審議が再開された2日後の10月16日、「TPPを今国会で批准させない京都大集会」をTPP京都ネットが主催して開催。会場の大谷ホールは350人の参加者で埋まり、集会後の四条烏丸までのパレードでも府民にアピールした。
集会は渡邉賢治協会副理事長による主催者挨拶で開会。基調報告を行った坂口正明氏(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会事務局長)は、春の通常国会では黒塗り資料で紛糾し、今国会でも誤訳や輸入米取引価格の偽装が発覚し、審議の前提すらそろっていない。そんな中で、膨大な内容をわずかな審議で衆院通過を狙う暴挙はあり得ない、と政府を批判。協定の内容を共有して国会議員に働きかけ、政府の思惑にストップをかけようとよびかけた。
集会にあたり府内全野党にメッセージを依頼。共産・穀田恵二衆院議員、自由・豊田潤多郎元衆院議員が挨拶、新社会・緑が賛同・メッセージ、社民がメッセージを寄せた。民進は「慎重審議をすべきで今国会では批准すべきではない」という党のスタンスを示した。
また、各分野からの発言を通じて、命や暮らし、食の安全や地域を脅かす問題があることを確認。内容においても、手続きにおいても重大な疑問のあるTPP協定を今国会で批准することは到底容認できないと集会アピールを採択した。