接遇マナーをゲーム形式で 大好評の研修会を開催  PDF

 楽しく、わかりやすく、ためになると、毎回多くの参加者から好評をいただいている“中級コース”医院・診療所での接遇マナー研修会を9月14日に開催した。有限会社アミスの協賛で、31医療機関57人が参加した。元日本航空客室乗務員の茂木治子氏を講師に、コミュニケーションの取り方や仕事の進め方、相手の信頼と協力を得る言葉の伝え方など、常に相手の立場に立って物事を考えるという接遇の基本をゲーム形式で学んだ。
 以下、参加記を掲載する。

信頼関係築くことの大切さ実感
京都城南診療所 柴 良太

 今回の研修会では、コミュニケーションの根本から紐解いて、受診者さんや同僚との接遇において重要なポイントをお話していただき、ゲームを通じて実際に参加者同士でコミュニケーションを取りながら、具体的に理解を深めていきました。
 特に、印象に残っているのは、コミュニケーションの基本は、相手との「信頼」の構築にあり、受容、共感、傾聴のプロセスを経ること、その過程における「ストローク」(周りの人の存在を認めるために、与えるあらゆる言動)の重要性に関するお話でした。非常に内容の濃い2時間で、もう少し時間がほしくなるくらいでした。
 私は、1年前から医療機関の事務職として総合病院や診療所において受診者さんに対する接遇を担当しています。その中で、受診者の方をお待たせしない事務処理の迅速さと、ご不快にさせない接遇対応のバランスやあり方についてずっと悩んできました。特に、受付や問診業務において、その悩みが顕著だったこともあり、今回の研修会終了後に、茂木先生に質問させていただきました。先生のお答えは、初めの対応が肝心であって、第一声から、あいさつをする、名前を呼ぶ、一声かけるというストロークを用いること。その瞬間の印象で相手の聞き方も変わり、これを外すと印象が悪くなることもある、とのことでした。さらに、話の所々で相手の目を見て、話の内容を理解しているか確認することや、「ご不明点があれば、聞いて下さいね」等の声かけをするとなお良いと教えていただきました。日頃から自分の意識していたことが間違っていなかったと再認識でき、非常に自信になりました。
 また、ある病院で研修医を指導されたエピソードがあり、研修医の指導時に、250項目のチェックリストを設けて、それを逐一確認しながら診療・接遇を経験させるとのことでした。それぐらいして、何度も繰り返さないと理想的な医師は育たないからだそうです。このため、初めはできなくとも、研修で学んだことを自分なりに取り入れて、繰り返すことが成長のために必要不可欠であると感じました。
 いまでは、以前より自信をもって接遇できるようになり、本当に参加してよかったと思います。

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