厚生局 改定後施設基準届出状況を公表
外来後発品加算は241件 小児かかりつけは11件
近畿厚生局は2016年4月診療報酬改定後の施設基準届出状況(16年6月1日現在)を公表した。改定で新設された「処方料」の加算点数である「外来後発医薬品使用体制加算」は241件、「小児かかりつけ診療料」は11件、それぞれ届出、受理されていた。
小児かかりつけの届出は少なく
今回届出が廃止された「小児科外来診療料」が改定前に369件の届出だったことから、新設の「小児かかりつけ診療料」は少なかったと言わざるを得ない。また「認知症地域包括診療料」と「再診料」の「同加算」が新設されたが、それぞれ「地域包括診療料」と再診料の「同加算」を届け出ていることが施設基準要件となっている。改定を挟んで「地域包括診療料」は届出ゼロで推移。「同加算」は277件から290件にやや増加した。
支援診・支援病とも大きな変化なし
在宅関係では、「在宅療養支援診療所1」(強化型・単独型)は2件と変わらず、「同2」(強化型・連携型)は61件から58件に減少。「同3」(強化型以外)は267件から273件に微増した。「在宅療養支援病院1」(強化型・単独型)は4件、「同2」(強化型・連携型)は11件と変わらなかったが、「同3」(強化型以外)は9件から7件に減少した。また強化型以外が届け出る「在宅療養実績加算」は改定前、診療所が35件、病院が0件だったが、改定で2区分に分かれ、「同加算1」が診療所41件、病院1件、「同加算2」が診療所4件で、病院の届出はなかった。さらに新設された「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」の届出は、診療所6件で、病院の届出はなかった。
病院単位では7対1からの移行進まず
入院関係では、「一般病棟入院基本料」が108件、「療養病棟入院基本料」が51件、「精神病棟入院基本料」が18件、「障害者施設等入院基本料」が47件と、届出病院数は変わらなかった。
一方、「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料」は「1」が25件と変わらず、「2」が4件から5件に微増した。回復期リハビリテーション病棟入院料は、「1」が10件から11件に、「2」が13件で変わらず、「3」が5件から7件へと、全体としてはこちらも微増であった。一般病棟7対1入院基本料から、他の入院料への移行は、病院単位でみると大きくは進んでいない。しかし公表された数字は病棟数や病床数が反映されておらず、これが実態だとは言い切れない。
その他、新設された入院料では、「有床診療所入院基本料」の「在宅復帰機能強化加算」が2件、「総合入院体制加算2」が2件、「病棟薬剤業務実施加算2」が10件、「退院支援加算」が76件、「認知症ケア加算」が15件、「精神疾患診療体制加算」が18件、「精神科急性期医師配置加算」が6件届出があり、精神病床の削減が前提で注目された「地域移行機能強化病棟入院料」の届出はなかった。
医師事務補助加算が大きく増加
また、「医師事務作業補助体制加算1」は改定前の31件から40件に大きく増加。「医療安全対策加算2」も40件から45件に増加した。一方、「後発医薬品使用体制加算」は、新設された加算「1」は18件の届出があったが、施設基準において後発医薬品に係る計算方法が変更されたことが影響し、全体では43件から40件に減少した。