TPP承認案で国会紛糾 批准阻止の動きさらに大きく
TPP(環太平洋経済連携協定)の承認案と関連法案が、4月5日午後の衆院本会議で審議入りした。関連法案は、著作権法や独占禁止法など国内の制度改正を伴う7法案と、農林水産関連4法案の計11本をまとめた一括法案。
審議で野党は、2012年衆院選時の自民党公約および重要5項目を守るとした国会決議に違反していることを追及。これに対し安倍晋三首相は、「TPP断固反対と言ったことは一回もない」「決議の趣旨に沿うものと評価していただける」などと強弁。
さらに、政府の公開した交渉関連文書の大半が黒く塗りつぶされていたことや、衆院特別委員会の西川公也委員長が出版を予定している交渉の内幕本を巡って政府の情報公開姿勢に野党が猛反発。審議がストップした。当初は6月1日の会期末までに成立させる構えであったが、夏の衆院選への影響を懸念して秋の臨時国会への先送りが検討されている。
TPPを批准させない国会外の動きも大きくつくられている。3月30日には「TPPを批准させない国会行動」が行われ、700人が参加。前日本医師会長の原中勝征氏(TPP阻止国民会議代表世話人)があいさつするなど、各界から協定の危険な内容が告発された。4月21日にも保団連などが「TPPを批准させない院内集会」を開催予定である。
京都では、協会も参加するTPP京都ネットが地元国会議員に要請するとともに、各地で宣伝行動を行っている。