新規開業を考えている勤務医を対象に「新規開業を考える方の講習会」を25年11月9日に協会会議室で開催し、3人が参加した。
廣井増生税理士事務所所長の廣井増生氏より「開業を成功に導くための秘訣〜押さえておくべきポイント〜」をテーマに講演。その後、医療法人植園会すぎたに内科クリニック院長の杉谷義彦氏(綴喜)より「消化器内科開業4年目の実情〜勤務医から開業医へ〜」と題して、開業時の経験などを話していただいた。
廣井氏は、開業費用に関して「診療科によって変わってくるが、以前は4千万から8千万円で開業できていた。現在は8千万から1億円ぐらい必要」と言及し、物価高騰の影響で開業費用が年々上昇しているため、いかに資金を確保するかが重要とした。
資金の調達方法は「①自己資金②親族からの借入③銀行からの借入―がある。③では金利優先の傾向が強い。金利も大事だが、必要な融資額を長期間借入できることを優先すべき」と述べた。開業後の医院経営に必要不可欠なものとして「まずは先生自身が健康であること。先生の人柄を配偶者やスタッフに補ってもらう謙虚さ。最近は良いことも悪いこともSNSなどですぐに広まる。丁寧な診療、患者・スタッフを大切にすることが開業の成功につながる」とした。その他にも開業までのスケジュール、広告、スタッフの募集・採用など実例を交えながら詳説した。
先輩開業医からのアドバイスとして杉谷氏は「絶対に開業するという強い決意と開業を手伝ってくれる仲間が必要。開業は苦労が多いが、家族や学生時代の仲間、コンサルなど親身に相談に乗ってくれる人がいることで、精神的にも支えられている。心から開業して良かったと思う」と述べた。立地選定は「予測来院患者の生活圏を自分で現地調査してほしい。思い通りの立地はなかなか見つからない。開業希望地の範囲を広げながら、慎重な判断と後悔しない覚悟を持った段階で踏み出す勇気も必要」とアドバイスした。
最後に、曽我部理事より地区医師会への入会手続き、会員医師の経営と生活を守る保険医協会の各種共済制度や保険診療のサポートなどを説明した。参加者から「非常に役に立つ内容で感謝している」「先輩開業医の貴重な話を今後の参考にしたい」との感想をいただいた。
次回の講習会は、5月に開催を予定している。ぜひご参加いただきたい。







