文化企画 フルート・ヴィオラ・チェロ サロンコンサート  PDF

協会はサロンコンサートを2月11日に保険医協会会議室で開催。フルート、ヴィオラ、チェロの三重奏とともにヴィオラとチェロ、フルートとヴィオラ、フルートとチェロとさまざまな編成で、ユニークな響きを堪能した。以下、参加記を掲載する。

初めて聴く曲
心打つひととき
阿部 純(宇治久世)

 この2、3日、日本列島に寒波が居座り京都市内でもかなりの積雪があったとの由、心配していましたが烏丸通にも雪はなく保険医協会主催のサロンコンサートに2月11日、私としては2年振りに参加しました。今回は保険医協会の会議室で行われました。本日の案内チラシにフルート、ヴィオラ、チェロ三重奏とあり、何ともユニークな楽器編成を企画していただいた協会事務局には敬意を表したいと思います。
 全6曲全て初めて聴く曲だったので新鮮さを楽しむことができました。高音域のフルート、中音域のヴィオラそして低音域のチェロと曲によってそれぞれ組み合わせを替えながら演奏していただきました。ルーセルとアーノルドの作品は金本祥子さんの解説にもあったように前者は“宇宙との交信”、後者は“波間にゆれるような”何とも摩訶不思議な曲想でいかにもフランス物といった印象でした。トリのフルートとチェロの二重奏のヴィラ=ロボスのジェットホイッスルは個人的にはさすがにすんなりと体に染み入るようでした。純金製のフルートとまさに一体感のある演奏を繰り広げてくれた中川佳子さんの演奏スタイルから少しでも技術を盗んでみたいと思いましたが、そこはプロ(私はキャリアだけは長くフルートをしています)、あまりの差に妄想でしかなかったようです。
 打って変わってピアソラの作品は2年前から京響のメンバーに入団された一楽恒さんの超低音の素敵な地声と相まってチェロの超低音の魅力をいかんなく発揮された演奏でした。今回も参加者は8人と少なくはありましたが、室内楽でもあり充実した祝日を過ごさせていただきありがとうございました。来年も独創的な楽器編成と日本初披露の曲を期待しています。

ユニークな響きを堪能

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