村上 匡孝(綴喜)私の旅行記 天浜線 見どころと鉄分満載 魅惑の地方鉄道 後編  PDF

※前編は本紙第3176号(銷夏特集)に掲載しました。

 天竜二俣駅から東は文化財駅舎を巡ります。桜木駅、原谷駅。木造平入りのこじんまりとした田舎の駅舎です。遠州の中心の森町、遠州森駅。待合室、改札口、出札口、ホーム全てが映画のセットのようです(写真1)。
 遠江一宮駅。極楽寺というお寺の玄関駅で木造駅舎の中には手打ち蕎麦のお店があります。
 岩水寺駅。ホーム上に木造の駅待合所があるだけの良い雰囲気の駅です。宮口駅は正統派の平入木造駅舎。
 都田駅。昔の人が都が恋しくて名付けた名前だそうですが、鄙びた木造駅舎の中は外見とは別世界。待合室はマリメッコだらけ全体は北欧テキスタイルにリノベートされて、
カフェがあります(写真2)。
 金指駅。縁起良さげな名前ですが、金や鉄を採った残りかすを意味する「金ぐそ」が流れ込む川の周りにできた町が語源だそうです。ホームと高架貯水槽は文化財指定、瓦屋根の駅舎の中には窯焼ピザ屋さんが入っています。
 気賀駅。木造駅舎の中のラーメン屋がライダーのランチ聖地として有名で、確かにおいしかった(写真3)。
 西気賀駅。この木造駅舎の中には有名なフレンチ(グリル出雲)が入っています(写真4)。駅味満載のこの路線は、浜名湖の北側を(江戸時代には東海道の裏街道としてお姫さまが通られたという)姫街道に沿って西に向かう眺望美しい鉄路です。
 浜名湖佐久米駅。浜名湖畔の無人駅は中のカフェと駅前の(牛をデフォルメした形の)トイレが映えスポットです(写真5)。ホームは浜名湖面のすぐ脇にあって、電車に群れるカモメが有名です(写真6)。
 奥浜名湖の景色を楽しんで三ヶ日駅へ。木造平屋建ての平入駅舎(文化財)は高い所にあります。日が傾くと夕陽が反射した湖面が色っぽい。
 レンタカーでの駅巡りと実車の乗り鉄を混ぜて満喫したある夏の日でした。
(2021年7月乗)

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