協会は10月16日、協力税理士・公認会計士の山口美賀氏を講師に、「記帳と試算表と経営戦略!」と題して医院経営講習会を開催した。参加者は4人。
山口氏は医院の経営戦略を考えるためには経営状況の把握が必要であり、そのために日々の記帳と試算表の読み解きが大切と説明。経営戦略指標として試算表を活用するポイントを解説した。
まず、税理士が医療機関から書類を預かってどのような整理を行っているのか、複式簿記を含めて実務の流れを簡単に紹介。税理士がまとめた財務諸表を通じて医院を見ていると意識することが肝要で、お金の流れを把握し収入目標を定め、行動方針を決めることが大切とした。
また決算書・税務申告書の基礎となる記帳を、税務申告のためだけのものから経営に活かす記帳とするために、リアルタイムに情報をまとめること、PDCAサイクル(Plan[計画]Do[実行]Check[評価]Action[対策])の基礎資料とすることを説明。その上で、損益計算書(PL:Profit & Loss statement)と貸借対照表(BS:バランスシート)の見方について、PLは会計年度中の経営成績がどうだったかを見るもの、BSは会計年度末日の財務状況を明らかにするものと説明し、BSは次年度のスタートラインと考えてほしいと述べた。
その他、購入(固定資産)とリース、固定費と変動費の考え方と損益分岐点の計算方法、法人と個人事業主の相違点などを解説した。
講師の山口氏