医界寸評  PDF

 9月1日は「防災の日」。元日に能登半島地震、8月8日に宮崎県日向灘を震源とする地震が発生し、同日「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された。異常気象による災害も各地で多発している。災害のたびに「防災対策」の必要性が喚起され、我々も応じてきた。ボーイスカウトの標語に「備えよ常に(Be Prepared)」がある(私は中学・高校と参加)。平時の時にも忘れないようにしたい▼物理学者で防災学者でもある寺田寅彦氏は自然を「厳父のごとき自然」と「慈母のごとき自然」の二面性があることを科学的に明らかにした。彼は地震・台風・火山などの被災地を調査し、「天災と国防」「津浪と人間」「震災日記より」などの随筆を著している。「天災は忘れた頃にやってくる」という警句は有名である▼私が所属している団体では災害時に対応すべく「大規模災害時の行動指針(京都府眼科医会)」や災害対応リーフレット(日本ロービジョン学会)や災害ポータルページ(地区医師会)などを作成している▼我が家では、いざという時のために懐中電灯(ラジオ付き)は手の届く所に置いてあるが、夏休みに孫が来て、それを点けたり消したり遊んで帰って行った。充電をし直したり、以前購入した「防災リュック」を納戸から出して点検している今日この頃である。(励無)

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