医療従事者の心構え学ぶ 新人研修会  PDF

 協会は5月16日・20日に「新しく医療機関に勤められた方の研修会」を開催。のべ29医療機関・44人が参加した。1日目は、林副理事長が「医事紛争から見た医療従事者としての心構え」、種田理事が「知っておきたい保険基礎知識(請求留意事項)」を解説。2日目は、開APAN・SIQ協会の米谷徳恵氏を講師に接遇マナー研修を実施した。以下、接遇マナー研修の参加記を掲載する。

接遇の理念を学び、患者さんに良質の医療を
紫野協立診療所(西陣)竹浪千治

 今回の医療接遇研修に参加し、私自身の経験や考え方の裏付けや再認識をすることができました。座学だけでなく、実践形式の研修内容は、日頃の接遇マナーの見直しや改善点が見つかりとても充実したものでした。その中で「接客」と「接遇」の違いについてグループで意見を出し合いました。これまであらためて考えたことがなかったのですが、「接客」→マニュアルのあるもの、「接遇」→思いやりのある行為、接客プラスα、無理なことでも代替案で対応など、「接遇とは、相手の望むことをして差し上げること」であると言葉にして確認することができました。
 私の知るところでは、一昔前は、医療事務職に接遇スキルが重要と感じている人は少なかったのではないでしょうか。私は以前、ホテルで勤務していましたが、ホテルスタッフは皆、お客さまが快適に過ごされることを念頭に接遇を行っていました。その後、異業種に転職しましたが、やはりホテルで身につけた接遇スキルとホスピタリティマインドは役に立つことが多かったですし、医療の事務職をしている今まさにこれらのスキルが重要視されるべきだと感じ、微力ながら診療所全体に浸透させるべく努力しています。しかし、日々の業務の中で、自分の接遇に迷いを感じることもあります。ですので、今回のような研修は、接遇の理念が学べ、実際の接遇に広がりを持つことができると感じました。
 診療所の質は、医師や看護師等の医療者のスキルが大きな部分を占めますが、研修にもあった第一印象の重要性のように、来院される方や電話応対など診療所の玄関口を担当する事務職にも大きな役割があります。当診療所のスタッフは、患者さんに良質の医療を提供するためには多職種で連携することも重要な要素の一つだと考えています。これからも日々精進してまいります。

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