医院の実情に合わせて届出を ベースアップ評価料学習会  PDF

 協会は今次改定で新設されたベースアップ評価料の学習会をウェブ併用で5月30日に開催した。参加はウェブ57端末、会場5人。
 学習会は主に医院向けとし3部構成で実施。まず協会事務局がベースアップ評価料の基礎知識を解説した。評価料( )の届出書類の作成や届出方法は、厚生労働省のホームページに掲載されている資料を用いて説明。実際に入力する項目等を案内した。
 次に桂好志郎・社会保険労務士が、「ベースアップ評価料 届出に係る労働法上の留意点」(本紙第3170号掲載)を用いて、定期昇給とベースアップの違い、労働契約を変更する場合の留意点、労働条件通知書と就業規則の重要性を説明した。ベースアップ評価料の施設基準に労働基準法等の順守が明記されているとし、労働条件の変更をめぐってトラブルにならないように、使用者とスタッフで十分に話し合うことが重要と強調した。
 続けて、廣井増生・税理士が賃上げ促進税制の制度概要を説明。今回のベースアップ評価料と併せた活用で大きな節税効果があるとした。また、日頃医院から寄せられる経営関係、特に雇用関連の相談事例を紹介し、給与の充実は大変重要だが、スタッフの要望はそれだけにとどまらないため、日頃からコミュニケーションが肝要とアドバイスした。さらに、賃上げ税制では教育訓練費が一定額以上増加した場合に税額控除率の上乗せができ、有料の外部研修などに参加した場合に対象となると解説。協会の接遇マナー研修会も対象であり、ぜひ活用してほしいと案内した。(関連4面)
 最後に協会事務局から、今回の学習会を評価料の届出の判断の一助にしてもらいたいと述べ、協会は必ずしも評価料の届出を推奨しているわけではなく、医院の実情に合わせて判断いただきたいと締めくくった。

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