乗り鉄ドクの趣楽悠遊 vol.19 村上 匡孝(綴喜)  PDF

○○のはなし 響灘と日本海の絶景を行く特得列車(JR西日本)

 下関から周防、長門、萩へと山陰線を走るローカル色豊かなキハ47系2両の快速気動車、 〇〇のはなし 。山口県(萩、長門、下関)は日本と西洋が引き合う息吹きの場。幕末維新の歴史や文化、美味しい海の幸やお酒など、見聞きしたいさまざまな「はなし」。萩(は)・長門(な)・下関(し)を巡る美しい海岸線ということで「○○のはなし」と名づけられました。
 1号車は 西洋が憧れる日本 、外装は緑が基調で木と座布団や畳がある和の車両。2号車は 西洋に憧れた日本 、外装は赤が基調で白煉瓦の壁とオークの木調と大きなガラス窓をデザインした洋の車両。1号車と2号車の半分ずつ2両にまたがる外装が 洋と和を結んだ海 。青が基調で萩の「夏みかんの花」と沿岸の海岸沿いに咲く「はまゆう」があしらわれています(写真1・2)。海側は海に向くカウンター席、山側は床が一段高く海に向く横並びのテーブル席で、特産品を売るカウンターやさまざまな「はなし」に会えるスペースがあります(写真3)。
 新幹線さくらやこだまが停まる新下関駅から乗車し、次の下関駅でコスプレ少女の一日駅長や駅員さんの歓待を受けました。事前予約すれば「夢のはなし弁当」が配られます。振られる旗の中を進む車内で、河豚、雲丹、鯨など響灘の味覚を堪能できました(写真4)。萩の地酒 宝船 を日本海の絶景をアテに味わっていると、難読駅名で有名な特牛に停車。特に何もない牛もいない無人駅です。同じ無人駅でも次に停車した阿川駅にはカフェ『Agawa』があり、沿線の食材を使った料理やドリンクのテイクアウトや地元こだわりのお土産を購入できます。停車時間には車掌やクルーが記念写真を撮ってくれます(写真5)。
 長門市駅で降りて美祢線で厚狭まで山陰から山陽へ山口を横断したのですが、爆睡してしまって石灰岩の山々は見ずじまいでした。
 今回の推し地酒。東洋美人純米吟醸(澄川酒造場、萩)。
 (○○のはなし 2023年5月乗)

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