ニつの談話 診療所偏在の是正は公的な仕組みで経済成長謳う少子化対策から脱却を  PDF

 協会は診療所偏在と子ども・子育て支援法について政策部会副理事長談話を4月25日に発表した。
 財務省は4月16日、財政制度等審議会・財政制度分科会に診療所の偏在を問題視して診療所の報酬単価の適正化、地域別単価の導入と外来医療計画における都道府県知事の権限強化、自由開業・自由標榜の見直しを提案した。「全国統一給付保障」は皆保険体制を構成する原則であり、後退させてはならない。医業が成り立たない地域においては開業・就業を希望する医師を支援する公的な仕組みを構築するべきだ。
 子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案が2月16日に国会提出され、4月19日に衆議院で可決した。同法案は「異次元の少子化対策」の具体化と財源確保を目的とする。だが、少子化対策の目的を経済成長と謳う基本理念に問題がある。子育て・保育制度は子どもの生命と健康を守り、発達を保障することを目的に構想されるものだ。制度目的と関係のない公的医療保険制度の保険料に上乗せする財源調達も問題であり、法人税・所得税等の税率や防衛費の見直しによって確保するべきである。
 談話全文は協会ホームページに掲載。

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