13年目のバイバイ原発 世の中を変えるのは市民の力 おしどりマコ・ケンさん語る  PDF

 福島第一原発事故から13年となるのを前に、バイバイ原発3・9きょうとが3月9日、円山公園音楽堂で開催された。集会には1100人が参加し、脱原発社会の一日も早い実現を求める決議を採択。立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党、新社会党や所属議員からメッセージが寄せられた。集会後に京都市役所までデモ行進が行われた。
 集会では、芸人コンビのおしどりマコ・ケンさんが講演。2人は原発事故後、さまざまな取材を通して媒体で発信し続けている。東京電力の記者会見に通い続け、当初200人以上いたマスコミが昨年ついに自分たちだけとなったと明かした。そうした活動への圧力で、戦争を経験した先輩芸人が語っていた「国策に反対するようなことが話せなくなる」ことを実感したとも話した。
 毎年のようにドイツを訪問し交流した経験から彼我の違いも語った。ドイツの学生たちが驚くほど福島の原発事故に詳しいことに触れ、ナチスを選挙で選んでしまった経験から“愚かな市民”とならないために、一人ひとりが自分で調べて考える習慣が身についているためで、学校でも家庭でもそれが実践されていると報告。ドイツで昨年4月に脱原発が達成されたのは「政治家ではなく、自分たちがやったんだ」とあちこちで言われたと話した。それにとどまらず、市民運動の高まりが政府を動かしてベルギーなど隣国の原発も止めに動いている。世の中を変えるには、私たちが日常生活の中で、何を買い、誰と話し、どこに足を運ぶかも大きな一票になるのだと強調した。
 また、「原発賠償訴訟京都原告団」の方が、原発事故の東電と国の責任を明確に認めるよう訴えた。さらに「能登大地震と関電の原発」について渡辺輝人氏(大飯原発差止訴訟弁護団事務局長)から報告があり、「バイバイ原発きょうと」大学生有志がスピーチを行った。

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