医会寸評  PDF

 患者との信頼関係が大事なことは言うまでもない。ちょっとした言葉によるボタンの掛け違いが信頼関係を崩し、医療訴訟につながる可能性があるので注意したい▼ある新聞に『無礼語辞典』(関根健一著)を引用したコラムがあった。早速買ってしまった(すぐアマゾンで買ってしまう悪い癖が直らない)。「一言で失われた信頼は、百万言を費やしても取り戻せない」、失礼な言葉を知り、配慮ある言葉を選ぶために活用することを求めている。例えば「遺憾」「うっかり」「記憶にない」「想定外」「つい」などは保身につながり、責任逃れと受け止められかねないとしている▼何気なく話していることにも注意したい。受け取り側のことを考え、平易な言葉を選んで病状を説明しよう。その結果、信頼関係が生まれてくるのだと思う。当たり前のことだがもう一度心に刻みたいと思った▼73歳、人生初の入院を経験した。2泊3日(検査入院)と6泊7日(緊急手術)であった。術後の安静と持続点滴はしんどかったが、奥方と主治医はじめスタッフの皆さまのおかげで何とか生還した。感謝、感謝の1カ月だった。短期間の入院であったが足腰の衰えを感じている。歩かねば!!肉体の老いは仕方がないか…。サミュエル・ウルマンを思い出し、もう少しトキメキを求めて生きていこうと思う。(励無)

ページの先頭へ