協会は、接遇マナー研修会(初級編)を2月1日に開催。13医療機関20人が参加した。講師は JAPAN・SIQ協会の興梠悦子氏。協会の接遇研修は参加者同士であいさつや所作、言葉遣いなどを確認し合う「実践形式」が毎回好評を博しており、今回も参加者から「実際の場面を想定しながら学ぶことができた」「言葉遣いの拙さを自覚した」「医療技術だけでなくサービスも重要だと分かった」などの感想が寄せられた。以下、参加記を掲載する。
研修で得た三つの学び
一人でも多くの同僚に伝えたい
京都近衛リハビリテーション病院(左京)
コンシェルジュ 水野 彩
今回、医院・診療所での接遇マナー研修に初めて参加させていただきました。私が初級コースで主に得たかったことは二つあります。一つ目は航空業界から医療業界へ転職して3年目となる私自身の現状把握とスキルアップを図ること。もう一つは学んだ内容を職場の仲間や患者さんへ少しでも還元することです。
2時間の研修は座学だけでなく、他の参加者の方と楽しくワークができる機会もあり、有意義なものとなりました。その中で学べたことは大きく分けて三つあります。 接遇と接客の違い 相手に与える印象(第一印象・身だしなみ) あいさつの意味です。
一つ目の接遇と接客の違いは、今までこの二つの単語の意味を深く考える機会はなかったので非常に良い学びとなりました。不安など何かしらの「不」を抱える患者さんや支えるご家族に対して、我々はマニュアルを学んだ上で(接客)、その方の望む応対を言葉と心でさり気なく提供すること(接遇)を理解しました。また、相手の表情から気持ちを推測するワークでは、観察力の大切さとその精度を磨いていく大切さも実感しました。
二つ目の第一印象の高さも非常に大切です。なぜなら、第一印象は非言語の要素が高く、さらに3秒というわずかな時間で伝わってしまうからです。医療機関で働く者として、自分は患者さんやご家族などに対しどのような印象や雰囲気を与えているのか? どのような印象を相手に感じてもらいたいのか? という少なくとも二つの視点は必要だと思います。
三つ目のあいさつも日頃から大切にしていきたいポイントです。「挨:心を開く」「拶:相手に迫る」という観念が私自身欠けていたので、普段何気なく交わすあいさつの意味合いをあらためて考えるきっかけをいただきました。あいさつの本来の意味を理解した上で「こんにちは」「お大事に」などを伝えると、より患者さんに対し気持ちが込められる感じがします。
最後に、我々京都大原記念病院グループが今後さらに力を入れていきたいことは「不安を取り除き安心を提供できるホスピタリティ」です。今回はこの真髄に値するものを学ばせていただきました。2024年は一人でも多くの職員に研修で得たことを伝達するべく、さらに精進して参ります。