乗り鉄ドクの趣楽悠遊 vol.12 村上 匡孝(綴喜)  PDF

36ぷらす3 青の路 (JR九州)
ななつ星のええとこどりの味な旅、九州のノリノリ鉄 後編

 宮崎からは日向灘を右に観て走る36ぷらす3。額の中の絵のごとき車窓(写真1)、粋な意匠と豪華な内装の車内に歓び、ダイニングカーで酒楽悠遊と洒落込みます。おもてなし駅の延岡に着くと、ホームは特産品の販売で賑わい、改札外のライフカフェも自由に楽しめます。宮崎でしか飲めない「ひでじビール栗黒」を購入。「かわの」の懐石弁当(昼食)のお伴に最高でした。
 延岡から海と離れて北へ進み、大分県境の秘境駅「宗太郎駅」に特別停車。外に出ていい気と鉄分を補給します(写真2)。続いておもてなし駅の重岡に停車。今は道路がありますが、昭和の秘境駅の気で一杯です。ホームでは佐伯市の方々が地産地消の名物でもてなして下さいます。列車に戻っての次の車内イベントは「梅酒づくり」。自ら漬けた酒の成長を願い楽しみます。大分駅に到着。生まれ変わったモダン駅舎の屋上の「鉄道神社」に参拝します(写真3)。屋上露天風呂の朝風呂が素晴らしい空中展望の快湯、JRホテルに泊まりました(撮影禁)。
 翌日曜日、別府までの車窓は海。次のおもてなし駅・杵築では名産を冷やかす乗客と季節を楽しみます(写真4)。次のおもてなし駅は中津。名物の中津からあげと郷土芸能をホームで鑑賞し、ゆるキャラや諭吉さんと戯れます(写真5)。車内で金平糖の試食などしていると門司港に到着。終着駅ならではの車止め、日豊本線の0キロポスト、文化遺産の駅舎、内も外も必見、陶酔のスポットです。1時間の自由散策ができ、レトロな街歩きとフリマ・マルシェを楽しむことができました。
 小倉で降りて旅を終えましたが、次の機会には月曜日の金の路(博多―長崎)、木曜日の赤の路(博多―鹿児島)、金曜日の黒の路(鹿児島―宮崎)を楽しみたいものです。
 今回の推し地酒。泰明(麦焼酎、大分)と田中六五(純米酒、福岡)
 (36ぷらす3 青の路 2023年9月乗)

ページの先頭へ