趣味の落とし穴 岡田 佳子(下京東部)  PDF

 私は3歳からクラシックバレエ、16歳からフラメンコ、42歳から社交ダンスを習い、今はフラメンコと社交ダンスの二刀流アマチュアダンサーです。年齢が年齢なので、最近でこそ趣味として、テクニックより楽しむことに重きを置き、アンチエイジングを目標としてやっていますが、医師という仕事柄、凝り性なのか、フラメンコは本場スペインのセビリアまで行き、尊敬するダンサーであり、フラメンコの大御所でもあるカルメンレディスマという方に振付けをお願いして、ヒラルダの塔すら見学せず、6日間毎日みっちりレッスンを受け、1曲完成させたこともありました。
 今、“尊敬”という言葉が出てきましたが、やはり教えていただく以上は、踊りの“先生”“師”が大切になります。ですので、趣味といえども踊りだけではなく“存在”そのものが尊敬・崇拝できないと、心から「お願いします」と言い、教えを乞えません。
 先生選びはいつもとても大変です。この方ならと習い始めても、とんでもない試練が待っていることもあります。基本やストレッチばかり練習して、全く振付けていただけなかったり、その逆で、基本を全く無視してデモ用の練習ばかりの先生もおられました。
 社交ダンスでは、男性先生のパートナー(女性先生)に信じがたい嫌なことを言われたこともありました。社交ダンスを習っている生徒さんにも、え~と思うようなことを言われたりもします。
 ついこの間は、初めてお会いした方に、普通のごあいさつのつもりで「よろしくお願いします」と声をかけたところ、挑発的に 「“よろしく”ってどういう意味ですか?」と言われました。
 せっかく時間とお金と頭と身体と情熱を使って、趣味を楽しもうとしているのに、そういう方に出会った時は、相手をするのも時間の無駄だと考えて無視します。その後トイレなどで見かけると、無言で睨み付けることもあります。
 趣味を続けることは仕事を続けることと同じくらい気を遣うし、乗り越えなければならない課題や苦労の連続です。それでも私は、今日も頑張って踊ります!
 オレ~♪ フラメンコ!!!

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