協会は、「比叡山より大原へ~行者回峰道を往く」と題した環境ハイキングを11月19日に開催した。2020年3月に開催して以来の再開(5月に天候不良で中止)となった。当日は快晴に恵まれ、参加者は約10㎞の行程を踏破した。以下、参加記を掲載する。
急登・急下降もナンノソノ
医療法人菱和会 菱本医院(伏見)
菱本 美紀子
約4年ぶりに開催された環境ハイキングに夫婦2人で参加しました。総勢10人で午前9時、叡山電鉄出町柳駅から好天の中、スタートしました。
事前の案内文に“一部に急登・急下降はありますが…etc. ”との記載があり「最後まで歩けるだろうか」と不安を抱いたものの「いざとなったら途中離脱したらよいのだ」という安直な気持ちもあり、ロープウエーで上がった比叡山山上ガーデンミュージアムではハーブティーを楽しんだり、お土産を買い込んだりと、途中離脱できる延暦寺までは穏やかに経過し「この分なら最後までイケル!グングン歩くぞ!」と余裕ある心持ちで玉体杉を目指して歩きました。
しかしハイキングは(後から思い返すと)ここからが本番だったのです。(離脱したくてもできない!)その後の行程では専ら殿をつとめつつも“急登”では決して上を(大丸百貨店分の高さがあるという激しい傾斜に視覚で挫けぬよう)見上げず、“急下降”では必死に、前を行く先生の足跡を目と足で追いつつ、一歩一歩頑張りました。
道中立ち寄った、浄土院の静かで美しい佇まいや比叡山登山者の500人に1人しか行かない、という大比叡三角点、玉体杉から望んだ京都市街の素晴らしい眺望など興味深く珍しい体験ができました。途中、私の惨状を見かねてストックを貸して下さったY先生ご夫妻の温かいお心遣いや、疲れた身体にありがたい甘味を分けて下さった諸先生方の優しさが本当に身に沁みて嬉しかったです。
日が沈みきる少し前に、大原の里に皆揃って無事に到着できた時は本当に嬉しく心から安堵しました。リーダーの武田信英先生をはじめとする諸先生方、協会事務局の方、本当にありがとうございました。何せ普段の移動手段は自動車ばかりという私ですので、今回のハイキングの後2、3日は身体が悲鳴を上げてキリキリと痛み、弱体化した己が足腰にびっくりいたしました。生活習慣を見直して、次回のハイキングに備えたいと思いました。