協会は10月12日、協会協力税理士・公認会計士の山口美賀氏を講師に、「記帳と試算表と経営戦略!」と題して医院経営講習会を開催した。参加者は9人。
山口氏は医院の経営戦略を考えるには経営状況の把握が必要であり、そのために日々の記帳と試算表の読み解きが大切と説明。経営戦略指標として試算表の活用ポイントを解説した。
決算書・税務申告書・決算届の基礎となる記帳を税務申告だけのものから経営に活かす記帳とするために、リアルタイムに情報をまとめ、PDCAサイクル(Plan〈計画〉Do〈実行〉Check〈評価〉Action〈対策〉)の基礎資料とするとよいと説明。財務情報だけでなく来患数や気候などの非財務情報を記載し、日々の非財務情報と照らし合わせて分析することで、来患数の増減のトレンドをつかむきっかけになると述べた。
次に複式簿記を解説。会計年度中の利益を見る損益計算書(PL:Profit&Loss statement)と経営状況を見る貸借対照表(BS:バランスシート)の見方について説明した。財務諸表には試算、負債、純資産、収益、費用の五つの要素があり、PLを前年比較して見る、対収入比率で見るなどの活用方法と、固定費と変動費から損益分岐点を計算する方法を解説した。
終了後には個別相談を実施。参加者からの個別具体的な事例に対応した。