府に新型コロナで要請 5類移行後の取り組み強化を  PDF

 協会は9月8日、「新型コロナウイルス感染症5類移行後の状況を受けた要請書」を京都府に提出した。国は今夏の感染拡大について、「第9波に当たらない」(7月7日後藤担当大臣)と大規模感染の拡大自体を認めておらず、そうした中で、京都府に取り組みの強化を求めたもの。
 5類移行後の状況についての総会アンケート結果(7月30日実施、本紙3153号既報)では、9割の医療機関がコロナに対応し、そのうち「現在の流行に対応しきれているとは言えない」と2割が回答。入院調整についても18%の医療機関が「スムーズにいった」と回答する一方、「難航したが入院できた」13%、「できなかった」1%と困難な事態を経験する医療機関も複数ある。要請は、こうした会員の意見を踏まえて、患者の受診動向や入院調整の状況などを把握し、5類移行後の対応がスムーズに進んでいるか否かについて政策評価を行い、必要な措置を行うことなどを京都府に求めた。
自宅等での死亡事例検証を
 同日、協会は京都社会保障推進協議会などと「あらためて、新型コロナウイルス感染症による自宅療養・社会福祉施設での全死亡事例の検証を求める」要請書を京都府に提出した。6月に京都府が、2021年5月に府設置の新型コロナウイルス感染症の宿泊療養施設(ホテル)に療養中の患者が重篤化しても入院搬送されず死亡した事案について、第三者機関による検証の結果、患者は看護師が酸素飽和度(SpO2)を88%と確認した時点で速やかに入院措置をとり、適切に医療を施していれば死亡は防げた可能性が高いとして、京都府の過失を認めた。協会は、これまでSpO2値を理由とした高齢者施設での留め置きを問題視してきたが、あらためて検証を求めたもの。

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