10月以降のコロナ関連の公費継続求める 首相・厚労省等へ要望書を提出  PDF

 新型コロナの新規感染者数の定点当たり報告数(全国)は、8月28日 9月3日(第35週)において20・50人に増加した。G MISの新規入院患者数等も1万2842人となるなど、第8波に迫る勢いとなり、医療逼迫が危ぶまれている。
 5類移行後、政府は新型コロナについて「広く一般的な医療機関での対応を目指していく」として、公費および診療報酬上の特例措置を大幅に縮小した。結果、窓口負担を気にして検査を断るケースや受診控えなどが多く発生している。
 新型コロナに罹患した場合は早期に発見し、さらなる感染拡大を防ぐこと、新型コロナおよび後遺症の治療がしっかりと受けられる体制づくりが重要である。施設基準においても、新型コロナ感染症患者受け入れのため、いったん縮小した病床規模を通常の入院体制に戻すにも、特例終了により施設基準が満たせず変更届が出しにくくなったり、新型コロナ対応による退職者増でスタッフ配置が確保できない事態が発生している。
 このような中、中医協は9月13日、診療報酬上の特例を23年10月から見直すことを打ち出した。今冬に向けて医療逼迫の直接的原因になりかねない、誤った方向転換であると言わざるを得ない。これらを踏まえ、協会は9月13日に要望書を首相、財務大臣、厚生労働大臣等へ提出した。

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