総会質疑応答 マイナンバーカード導入は絶対に反対  PDF

 島津恒敏代議員(中京西部) マイナンバーカードに登録される情報は、病歴や行動歴、クレジットカードで購入した本や買い物場所など、ものすごい個人情報である。一元的に国民を管理するには都合の良いシステムだ。だが、簡単にその情報を支配する人に任せて良いのか。マイナンバーカードを導入した国で、イギリスは廃止、ドイツや韓国は制度が行き詰っている。マイナンバーカードは国民の2割が申請しておらず、まだ導入は防げる。絶対に導入させてはいけない。マイナンバーカードを取得した会員もぜひ返納してほしい。

医療データの恣意的活用の危険性が問題
 松原為人代議員(右京) 医療に係るデータを集約し科学的に扱うことは今後必要だ。データを扱う人が何をするか分からないという不信感を訴えていくべきだ。これまでの協会の発言は、医療データの活用は絶対的否定に聞こえる。プロファイリング手法を利用しないとビッグデータは扱えないため、データの恣意的な活用などの危険性について明確に反対していくべきだ。

 鈴木卓理事長 医療側にとって患者データを基に医療連携や医療制度に反映させていくことは重要だ。その意味でデータ利用に反対しているのではないが、ネットの閲覧記録や物品の購買履歴などが名寄せされて、別の形で利用される危険性が一番問題だ。その基盤になるのがマイナポータルだ。
 今、政府が進めている医療DX全体の仕組みそのものを根本から構築し直す時だ。医療データは患者自身のもの。データをリアルタイムに医療機関で共有でき、情報がどこでどのような形で利用されたかを患者自身がつかめ、医療以外のことでは使われない仕組みを制度化すべきだ。成長戦略や国民の管理・監視につなげてはいけない。

薬剤師会との懇談の現状は
 岡所明良代議員(与謝) 保険部会の方針に京都府薬剤師会との懇談会があるが新たな活動か。大手薬局チェーンは薬剤師会に入っておらず、薬剤師全体を束ねていないと聞いている。京都府薬剤師会との懇談会の現状と開催意図を教えてほしい。

 鈴木理事長 協会は従来、薬剤師会と年1回懇談会を開催していた。ここ数年は新型コロナの影響で途切れているが、ジェネリック普及の問題などを議論していた。強制的な政府の進め方に反対していこう、ジェネリックと先発品の適応の違いの問題を正していこうと議論していた。今後も連携していきたい。

在宅医療の充実に、看護協会と交流を
 岡所明良代議員(与謝) 京都府看護協会と懇談会は開催しているか。現在、在宅医療などで看護師と連携する現場が大変多いので、意見交流した方がよいと思う。

 鈴木理事長 看護協会とは定期的な交流や懇談会はしていない。次年度のトリプル改定で、特に医療と介護の重なる部分、グレーゾーンをまとめて医療費を削減していこうという政府の動きがある。今、看護師は非常に人手不足だ。特に在宅を担う看護ステーションは人手不足で増やしていかなければいけない。看護協会とともに要望をまとめることができるか検討したい。

医療機関で温暖化対策に取り組めないか
 小林充代議員(左京) 
 地球温暖化対策の課題で何かしたいと思っている。活動方針案には学習中心とあるが、できれば温暖化対策に有効な医療経営、事業活動で、各医療機関での事例(往診車に電気自動車を導入など)を含めた効果的で具体的なアドバイスや情報提供をしてほしい。

 渡邉賢治副理事長 若い会員の参加も促し、活発な取組みを考えていきたい。NO2の測定事業が終了したので、会員に協力いただける新たな事業も検討したい。

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