8月1日以降の配薬と服薬指導
Q、処方箋の備考欄に「0410対応」と記載することにより、患家に配薬を依頼する方法は、23年8月1日以降廃止されたと聞いた。在宅で療養する寝たきり患者や、免疫力の低下した患者であって独居のものなど、調剤薬局へ薬を取りに行くことができない患者について、配薬の依頼はできなくなったのか。
A、「0410対応」とは、20年4月10日付厚労省医政局医事課事務連絡に基づき、薬局から電話や情報通信機器を用いて服薬指導を依頼する場合の処方箋へ指示方法を示します。23年8月1日以降、薬局では電話による服薬指導をすることはできなくなり、情報通信機器を用いて服薬指導する場合は届出が必要になりました。このため、処方箋への記載方法としての「0410対応」は廃止されました。
配薬はこの指導に付随して行われていたものですが、必要な患者に対する配薬そのものが否定されたわけではありません。厚労省は「薬局における自宅療養等の患者に対する薬剤交付支援事業」(配薬の配送料等の支援事業)を実施しており、23年度も24年3月31日まで実施されることからも分かります。
質問のような患者について8月1日以降、配薬や服薬指導が必要な場合は、処方箋の備考欄に配薬と服薬指導(薬剤管理指導)が必要なことを記載すれば、配薬は実施されるはずです。また、その患者について介護保険の居宅療養管理指導費(医師の場合)を算定していなければ、診療情報提供書を用いて薬局に依頼した場合は、診療情報提供料(Ⅰ)が算定できます。