保険証廃止の撤回を 長岡京市議会が国に意見書 府内自治体では初めて  PDF

 健康保険証の廃止についてトラブルが相次いだことをきっかけに批判が高まる中、長岡京市議会が6月26日国に対し「『健康保険証の原則廃止』撤回を求める意見書」を採択した。府内自治体では初めてのことで、地方自治法第99条の規定に基づき、住民の代表たる地方議会として、市民の声を国に示したといえる。
 同市議会の意見書は、国民皆保険制度の下で保険証を廃止してマイナンバーカードに統合するのは強権的な方法と批判。他人の医療情報が紐づけされている事例は生命に関わる問題であること、マイナンバーカードを持てない人は公的保険診療から遠ざけられることなどを指摘し、廃止撤回を求めている。
 全国保険医団体連合会のオンライン資格確認システムトラブル事例調査が連日報道され、耳目を集める中、協会は京都の調査結果を6月19日に公表(本紙3148号既報)。併せて京都府議会はじめ府内全議会に対し、国に意見書を上げるよう陳情を行い、これを地元紙(京都・読売・毎日)が報道した。長岡京市議会の意見書を契機に、さらに他自治体にも広がるよう働きかけるとともに、世論喚起を行っていきたい。

ページの先頭へ