協会は4月8日、舞鶴医師会との懇談会を舞鶴医師会館で開催。地区から7人、協会から4人が出席した。舞鶴医師会の黒田友基理事の司会で懇談が進められ、同会の隅山充樹会長からあいさつの後、協会から「コロナ禍を踏まえ、これからの医療制度はどうあるべきか」「オンライン資格確認義務化と被保険者証廃止の動き」を話題提供した。
オンライン資格確認義務化について、地区から「医療を受ける側も提供側も、非常に煩雑でメリットがない。国が一方的に進めているが、通信会社に電話照会しても対応者は受付担当で制度を把握しておらず、システムベンダーも詳細を把握していない。国のやり方は大失敗だと思う」との意見が出された。協会から「実際にオンライン資格確認した患者をレセプト請求したところ、資格過誤で返戻された患者がいたという、お怒りの報告があった。兄弟で同じ枝番が登録され、資格確認できないとの報告もある。保険者が中間サーバー(オンライン資格確認等システム)に登録する際にミスが生じるようだ。付け焼刃で進めているので、さまざまなトラブルが生じている。マイナンバーカードそのものは普及したが、保険証として登録する人は増えていない。ベンダーの動きが遅く、導入はすぐには進まない。猶予措置も半年の延長では短いという声が地方から上がっているはずだ。保険医協会、保団連として、厚生労働省と交渉を繰り返している」と回答した。
次に、かかりつけ医の制度化の問題について、地区より「大病院を主治医にしているが、私にかかりつけ医になってほしいと言う患者がいる。しかし、私は患者の情報を持っていない。こういう現実があり、いかがなものかと思っている」との意見が出された。協会から「患者の中には、病院をかかりつけ医と考えている方がいる。しかし、特定機能病院、一般病床200床以上の地域支援病院などに受診する場合は受診時定額負担が発生するようになった。紹介状を持っていないと、外来で高額の負担が生じる。かかりつけ医を受診して紹介状をもらわないと大きな病院に受診できなくなる、選定療養というペナルティのような義務負担が発生する。国は医療現場に何が起こるのか分かっていない。実例を持って訴えないといけない。協会は過去の運動で実態を訴えて改善させた経験がある。現場の声をどんどん伝えていきたい」と回答した。
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