実施時期=2023年2月17日 2月28日
対象者=代議員85人 回収数=49(回収率58%)
ウェブ開催・資料の画面閲覧が定着
時間的・身体的負担の軽減が最優先
保険医協会は現在、新型コロナ感染症の感染状況を踏まえ、ウェブを主とした会議や講習会を開催している。「Withコロナの状況における当面の会合などの持ち方」を検討するにあたり、今後の活動指針とすべく、代議員にウェブ会議や講習会について意見を聞いた。同内容で実施した21年4月とも比較したい。
回答者の年代は60代が25人(51%)で最多、50代14人(29%)、70代8人(16%)。医療圏は京都市内が32人(65%)で最多、山城北6人(12%)、乙訓・山城南3人(6%)。
ウェブ会議・講習会の参加経験は「ある」47人(96%)、「ない」2人(4%)[理由:インターネットが使えない、参加手続きが面倒]だった(図1)。ウェブ会議・講習会導入後の参加機会は「増えた」22人(47%)、「減った」8人(17%)、「変わらない」17人(36%)であった(図2)。
感じることとして、「時間的制約・身体的負担の軽減」「気軽に参加できる」「参加場所の制約がない」が多い一方、「発言しづらい」が18人(38%)と多く、他に「画面・資料が見づらい」「音声が聴き取りづらい」「事前のメールアドレス登録が面倒」との回答が20%超あった(図3)。この意見は21年とほとんど変わっていない。
資料の希望形態は、 紙媒体15人(32%) 画面での閲覧14人(30%) どちらでも良い18人(38%)となった(図4)。 を合わせると70%近くが画面での閲覧で問題ないと解せるため、資料の見やすさにさらに配慮するとともに、各会合で導入しているGoogleドライブを使ったデータファイルでの提供を継続したい。
新型コロナ感染症収束後の会議・講習会の参加方法は、「ウェブ参加を優先」31人(63%)、「対面参加を優先」18人(37%)となった(図5)。21年は「ウェブ参加を優先」18人(38%)、「対面参加を優先」20人(43%)であり、「ウェブ参加優先」の回答が大幅に増えた。対面・ウェブそれぞれ利点はあるが、ウェブ開催がある程度定着したことが分かる。
「ウェブ参加を優先」の理由は時間的・身体的負担の軽減を挙げる人が地域・年代を問わず多く、画面上の聴講は疲れるが、利便性が上回る[60代・丹後]の意見に収斂されよう。参加への制約が少ない[60代・山城南、南丹]との意見も複数あった。一方、「対面参加を優先」の理由には、参加者との会話や詳細な情報交換、コミュニケーションの取りやすさ[60代・京都市内]など、“対話”を重要視している意見が多く寄せられた。
また、ウェブ会議・講習会への意見として、「ウェブ参加を優先」の回答者からは、運営の円滑化と音声提供の最適化が必須事項[60代・京都市内]、講習会はオンデマンドで視聴できるとより参加しやすい[60代・南丹]など運営への要望が寄せられた。「対面参加を優先」の回答者からも、会議は対面、講習はウェブの形式が理想、医師会の理事などになると会議出席が増えるので時間的制約を考慮するとハイブリッドでの開催が良い[60代・京都市内]など、会合の内容や出席者の希望で対面とウェブが選択できることを望む声が寄せられた。対面・ウェブそれぞれ長所と短所があるが、今回のご意見・ご要望を基に、会員がより参加しやすく、発言・交流しやすいよう企画・運営していく。今後も多くのご参加とご活用をお願いしたい。
図 1 ウェブ会議・講習会の参加経験
図 2 参加機会
図 3 感じること(複数回答可)
図 4 資料の希望形態
図 5 収束後の会議・講習会の参加方法