協会は1月12日、福知山医師会との懇談会を開催した。地区から3人、協会から6人が出席。福知山医師会の古村俊人理事の司会で進められた。冒頭、同会の井土昇会長からあいさつ。続いて協会の鈴木理事長からのあいさつの後、「コロナ禍を踏まえ、これからの医療制度はどうあるべきか」「オンライン資格確認義務化と被保険者証廃止の動き」について協会より報告し、意見交換した。
地区からは、新型コロナウイルス感染症に対して「時限的に多くの加算が設けられているが、コロナ後、これがどう響いてくるのか」と意見が出された。協会は「国がコロナ対応時の加算を廃止、あるいは縮小する方向で動いていることは間違いない。5類引き下げも報道されている。一方で、専門家からは公的支援は継続するべきとの意見も出されており、注視が必要だ」と回答した。
また、地区から「在宅でのコロナの威力は大変大きく、介護サービスが全て止まってしまう。外来では、発熱外来に手を取られ過ぎて一般診療に響いているところもある」「あらためて診診連携の大切さを痛感」「クラスター発生時は一般の疾患への対応が遅れる。手術などが顕著だ。これが本当の医療ひっ迫ではないか」などの意見が出された。協会は「医療機関や施設でのクラスター発生が多く、医療者自身が陽性となり医療提供が遅れている面もあるだろう」と回答した。
高齢者施設の留め置き問題について、地区から「希望する治療が酸素・輸液・抗生剤の投与などであれば、施設でもある程度対応は可能。果たして患者本人や家族がどこまでの入院治療を求めているのか」と発言。協会は「しっかりと対応できる施設であれば、家族は必ずしも入院を希望しない。しかし、施設の対応力が千差万別の中で、どうしても施設内で対応できない場合に、入院を受け入れてもらえない状況が課題だ」と回答した。
オンライン資格確認義務化と被保険者証廃止の動きについては、地区から「義務化と発表されて慌てて対応を迫られた医療機関は多い。申込みが集中しているようだが、京都府の普及率はいかほどか」「処方されている薬剤が一元化され、閲覧できるなどはデジタル化の良い一面と考える」「保険証が廃止されたら、往診時や緊急時はどうするのか。国の問題・課題への対応は遅れがちで、現場の医療機関が振り回される」との意見が出された。協会は「機器の取得率は半数を超え、かなり高い。しかし稼働できる状況になっているところは少ないと思われる」「国は訪問診療時への対応として、スマホにアプリを入れるなどを検討しているようだが、保険証は廃止せず、マイナンバーカードと保険証の2本立てにすればよい。協会は保険証廃止は乱暴と訴えている」と回答した。
その他、ジェネリック医薬品をはじめ、薬価問題で意見交換を行った。
最後に、福知山医師会の古村俊人理事からあいさつがあり、閉会した。
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